定年後再雇用で働いている人の年収は平均44.3%減

 パーソル総合研究所が発表した「シニア人材の就業実態や就業意識に関する調査」結果(有効回答数:シニア従業員3000人、若手従業員3000人)によると、定年後再雇用による年収の変化については、約9割の人が「年収が下がっている」と回答した(「定年前とほとんど変わらない」は8%、「定年前より上がった」は2.2%)。また、定年後再雇用で働いている人は全体平均で年収が44.3%も下がっていることが明らかとなった。

 さらに、「50%程度下がった」人は22.5%、「50%より下がった」人は27.6%と、再雇用者のうち約5割の人は年収が半分以下になっている。また、再雇用者の職務の変化については、過半数(55.0%)の人が「ほぼ同様の業務」という回答だった。「ほぼ同様の業務」と回答した人も平均で年収が39.3%下がっているが、同一労働同一賃金やシニア人材のモチベーションの観点から問題と言える。

 一方、若い年代の社員ほどシニア人材に対する不公平感が強い。20代では、シニア人材が得ている給料や評価に対して約3割が不公平感を抱いている。シニア人材の働き方が若手社員に与える影響をみると、シニア人材がどのような業務を行っているか「仕事の不透明さ」がある職場では、ない職場に比べて転職意向が25.5ポイント高く、シニア人材が「疎外された状況」の職場では、ない職場に比べて転職意向が26.1ポイント高かった。

 シニア人材向けの教育・研修の実施については、50.7%と約5割が「実施されていない」との回答だった。また、29.8%と約3割が「実施されているが、充実していない」との回答であり、「実施されており、充実している」は19.5%と約2割しか満足していない結果となった。教育・研修は、就業環境の変化に伴うシニア人材の学び直しや職務との適合性、意欲の引き出しの観点から重要だが、現状は不十分と言える。

 いつまで働き続けたいかについては、50代より60代のほうがより高い年齢まで働きたい傾向が強いが、「71歳以上生涯働けるまで」との回答割合は、50代で12.1%、60代で13.1%とほぼ変わらず、70歳まで就業機会が確保されることで、約9割の高齢者のニーズが満たされることが分かった。所属先の企業が定めている定年の年齢は、「60歳」が約7割。次いで多いのは「65歳」で約2割だった。「定年なし」は3.4%にとどまった。

 同調査結果は↓

https://rc.persol-group.co.jp/news/202105281100.html