4月の消費意欲指数、4月としては過去5年の最高値

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、4月の消費意欲指数は47.7点で、前月比は+1.2ポイント、前年比でも+2.4ポイントとなり、4月としては過去5年の最高値となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+1.3ポイント、前年比+6.2ポイントの29.4%と、4月としては過去最高値となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(4月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年4月は3月からの変動が少ない月だが、今月は前月・前年比共に増加し、コロナ禍収束の期待や、新年度への新たな気持ちで、消費意欲は高まっている。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、消費にポジティブな回答は、前月・前年から増加し、ネガティブな回答は減少している。消費にポジティブな回答を具体的にみると、前月と比べて「新生活、新年度の準備」、「春物などの服が欲しい」など季節ならではの回答(3月107件→4月154件)や、「(緊急事態宣言解除やワクチン接種などで)コロナ禍が落ち着きそう」(3月5件→4月32件)などの増加が目立った。

 一方、コロナ禍に関する消費にネガティブな回答は、3ヵ月ぶりに大きく減少。具体的には、「(コロナなど)病気の流行が怖いので出かけたくない」(3月80件→4月40件)、「コロナで外出できない・自粛」(3月119件→4月74件)といった声が減少。季節柄に関する回答の中に「春、新年度、新学期で気分一新、新しい気持ちにしたい」との意見も挙がり、コロナ禍収束を期待しつつ、気持ちを一新できる消費への意欲が高まっているようだ。

 カテゴリー別の消費意向では、前年と比べて「ファッション」、「外食」、「食品」、「旅行」、「書籍・エンタメ」、「インテリア」など、16カテゴリー中12カテゴリーが20件以上増加している。また、前月と比べても「ファッション」、「外食」、「旅行」、「レジャー」、「家電・AV」など、16カテゴリー中6カテゴリーが20件以上増加しており、家の「外」「内」ともに消費意向が高まっていることがうかがえる。

同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/202104.pdf