3月の「生活自由度」は56.8点~コロナ下の生活者調査

 博報堂生活総合研究所は、新型コロナウイルスの感染が拡大している昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施した。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点としたとき、現在の状況下における「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、3月は56.8点、2月から1.9ポイント増となり4ヵ月ぶりに増加した。

 自由回答をみると、「生活自由度」の点数が比較的高い人からは、「リモートワークでストレスが減り本当は120点をつけたい」、「日常の幸せを感じられるようになった」などコロナ禍以前とは異なる評価の視点やとらえ方の声がみられる。 「生活自由度」が中程度の人からは、昨春の緊急事態宣言下に比べて「情報の充実で不安は低下」、「コロナ慣れもあり行動を制限していない」など、今回は不安が軽減し、行動も抑えていないという声がみられる。

【不安度】では、「情報の不足や不確かさの不安を感じる」(62.2%、7.7ポイント減)、「行政の対応に不安を感じる」(74.9%、6.5ポイント減)、「自分や家族の健康に不安を感じる」(67.4%、6.0ポイント減)などが5ポイント以上減少。【行動抑制度】はこれまで3ヵ月連続で増加していたが、今月は全項目が減少に転じた。特に「外食を控えている」(76.7%、5.7ポイント減)の減少が目立つ。

 【行動変化度】では、「外出を控え、家の中でできる娯楽を楽しんでいる」(69.9%、5.4ポイント減)、「家にいる時間が増えたので、なるべく自分で料理をする」(56.9%、3.8ポイント減)など、家の中での行動に関する項目が減少。一方、「人が密集しない屋外で運動をする」(44.5%、4.8ポイント増)、「人が密集しない屋外でのレジャーを楽しんでいる」(43.4%、4.0ポイント増)など、屋外での行動についての項目が増えている。

 【行動抑制度】は全ての項目で女性が高い。男女差が大きいのは、「握手やハグなど、人とのボディタッチを控えている」(男性76.7%、女性87.2%)。「交友・交際を控えている」(男性77.4%、85.4%)、「外食を控えている」(男性72.7%、女性80.7%)など。年代差では20代が7項目中6項目で最も低く、「不要不急の外出を控えている」(20代76.8%、60代91.8%)、「交友・交際を控えている」(20代72.2%、60代87.1%)などが目立った。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/corona-release03-1.pdf