65歳以上の住みかえ、家のサイズはコンパクトに

 三井のリハウスが、2015年4月1日以降に不動産を購入又は売却した首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)在住の45歳以上の1851名を対象に実施した「中高年層の住みかえ等に関する調査」結果によると、何歳まで働きたいかについては、最も多い退職(予定)年齢は「65歳」(33.9%)で、「70歳」(24.9%)が2番目に多い結果となった。全体の約4割(40.2%)が「70歳以降も働きたい」と回答している。

 老後のための資産準備(預貯金/有価証券/不動産/保険等)については、中高年層の8割以上(83.9%)が「準備している」と回答。しかし、「十分準備している」という回答はおよそ4人に1人(26.3%)にとどまり、「準備しているが不十分だ」(57.6%)、「準備したいができていない」(13.3%)とあわせると、中高年層の約7割(70.9%)が老後の資産形成について不安を感じていることがうかがえる。

 また、2015年4月以降に、持ち家を購入し、住みかえをした45歳以上の1126名が対象の調査の結果、住みかえ理由(複数回答)は、1位「より広い家に住みたかったため」(27.4%)、2位「住まいの老朽化」(15.5%)、3位「交通利便性が高いエリアへの住みかえ」(15.1%)となった。65歳以上の人の住みかえ理由では、「自身の高齢化による将来に対しての不安」(24.4%)など、自身のシニアライフをより意識した回答が上位に浮上した。

 また、住みかえによる物件や住環境の変化については、住みかえ時65歳未満の人の57.1%が「より広い家」に住みかえているのに対し、65歳以上の人の50.4%が「より狭い家」に住みかえているという結果となった。さらに、住みかえによる部屋数の変化も、65歳未満の人の44.2%が「部屋数が増えた」と回答しているのに対し、65歳以上の人の48.9%が「部屋数が減った」と回答している。

 住環境についても、住みかえ時65歳未満の人と比べると、65歳以上の人は「総合病院など大きな病院」や「商業施設」から近い立地を選ぶ人が増えている。これらの結果から、年齢を重ねるにつれ、家のサイズはコンパクトに、住環境は生活利便性の高さを重視する傾向があることが分かった。

 同調査結果は↓

https://www.mf-realty.jp/news/2020/20210316_01.html