3月の消費意欲指数は46.5点、春に向けた意欲健在

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、3月の消費意欲指数は46.5点で、前月比は+4.8ポイント、前年比でも+1.4ポイントとともに増加した。コロナ禍でも春に向けた意欲は健在だ。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+8.1ポイント、前年比+2.1ポイントの28.1%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(3月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。季節や年度の変わり目である3月は、行事やイベントが多く消費意欲指数が高まる月。今年も前月から+4.8ポイントと大きく増加し、前年と比べても+1.4ポイントの増加となった。

 消費意欲指数の理由(OA)をみると、消費にポジティブな回答は前月から増加し(21年2月203件→21年3月330件)、ネガティブな回答は減少 (同2月1103件→3月948件)。具体的には、「新生活、新年度の準備」、「春物などの服が欲しい」など、この時期ならでは回答が前月から大きく増えている(同2月39件→3月107件)。加えて「欲しいものがある」(同2月92件→3月131件)も前月から増えている。

 また、消費意欲指数の理由でコロナ禍に関する回答のうち、消費にネガティブな回答は1月に増加して以来、高止まりの状態が続いているが(1月253件→2月260件→3月268件)、消費にポジティブな回答も前月からやや増えている(2月19件→3月46件)。コロナ禍は気にしつつも、季節柄の消費や今までの自粛の反動が、生活者の消費意欲を動かしているようだ。

 カテゴリー別の消費意向では、「ファッション」、「外食」、「旅行」、「理美容」など、16カテゴリー中13カテゴリーが前月から20件以上増加。また、前年と比べると、「書籍・エンタメ」、「日用品」など、家の中で利用するカテゴリーが20件以上増える一方、「旅行」、「レジャー」は2月に引き続き20件以上減っている。 前月より全般的に消費意向が高まっているものの、前年と比べて“イエナカ消費”にシフトした状況は続くとみている。

同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/202103.pdf