2020年上半期、入職率8.5%、離職率8.5%に低下

 厚生労働省が5人以上の常用労働者を雇用する事業所を対象に実施した「2020年上半期の雇用動向調査」結果(有効回答数9032事業所)によると、2020年上半期の入職者数は436万700人、離職者数は432万1900人で、差引3万8800人の入職超過だった。年初の常用労働者数に対する割合である入職率と離職率はともに8.5%で、入職超過率は0.0ポイントだった。

 前年同期と比べると、入職率が1.2ポイント、離職率が0.6ポイントそれぞれ低下し、入職超過率は縮小した。性別にみると、男性の入職率が7.5%、離職率が7.6%で離職超過となり、女性の入職率が9.7%、離職率が9.5%で入職超過で入職超過となっている。就業形態別にみると、一般労働者の入職率が7.1%、離職率が6.3%で入職超過、パートタイム労働者の入職率が12.2%、離職率が13.9%で離職超過となっている。

 入職者数を就業形態別にみると、一般労働者の入職者数は260万8500人で、前年同期に比べて14万1800人減少し、パートタイム労働者の入職者数は175万2200人で、同38万5600人減少した。さらに雇用形態別では、一般労働者、パートタイム労働者ともに、「雇用期間の定めなし」及び「雇用期間の定めあり」の雇用形態問わず、入職者数、離職者数ともに減少した。

 入職者を職歴別にみると、転職入職者数は268万9200人で、転職入職率が5.3%、未就業入職者数は167万1500人で未就業入職率が3.3%。前年同期に比べて、転職入職率は0.6ポイント、未就業入職率は0.4ポイントそれぞれ低下。男女別にみると、男性は、転職入職率は4.7%、未就業入職率は2.8%とそれぞれ0.3ポイント低下。女性は、転職入職率は5.9%と1.2ポイント、未就業入職率は3.8%と0.7ポイントそれぞれ低下した。

 転職入職者の賃金変動状況をみると、前職の賃金に比べ「増加」した割合は35.9%、「減少」は35.2%、「変わらない」は28.3%。「増加」のうち「1割以上の増加」は25.3%、「減少」のうち「1割以上の減少」は27.2%。前年同期と比べると、「増加」は0.6ポイント上昇、「減少」は0.6ポイント低下した。前職の賃金に比べ「増加」した割合と「減少」した割合の差をみると、「増加」が「減少」を0.7ポイント上回っている。

 同調査結果の概況は↓

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-1/dl/gaikyou.pdf