「エシカル消費」経験は7割超、最多は「地産地消」

 「エシカル消費」とは、消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援したりしながらエシカル(倫理的)な消費活動を行うこと。楽天インサイトが発表した「SDGsに関する調査」結果(有効回答数1000人)によると、具体的に「エシカル消費」として提示した行動の経験の有無を聞いたところ、「したことがない」との回答は27.5%であり、72.5%は何らかの経験がある結果となった。

 「エシカル消費」の中で最も経験率が高かったのは「地産地消の商品を買う」(38.4%)、次いで「在庫消費・賞味期限切れ(に近い)商品を買う」(28.3%)、「ふるさと納税で事業者を応援する」(24.5%)、「リサイクル素材を使ったものや省エネ製品など環境に配慮した製品を買う」(22.9%)が続いた。性年代別にみると、男性30代で「ふるさと納税」(36.6%)が最も多く、全体(24.5%)と比べて10ポイント以上高かった。

 また、女性30代では、「オーガニック商品を買う」(36.7%)、「福祉施設で作られた商品を買う(障がい者の自立支援)」(31.1%)が、女性50代では、「被災地の産品を買う(被災地支援)」(35.6%)が、女性60代では、「リサイクル素材を使ったものや省エネ製品など環境に配慮した商品を買う」(33.6%)が、それぞれ全体より10ポイント以上高い結果となっている。

 日々の買い物で消費において重視する点(複数回答)は、上位3つが「値段」(77.3%)、「品質」(66.3%)、「機能」(54.4%)。また、「生産地」(27.3%)、「環境に配慮していること」(17.6%)、「生産・運営している企業」(14.7%)、「生産者や生産過程がみえること」(12.4%)など、「エシカル消費」を重視する回答は3割未満にとどまった。一方、女性50代・60代では、「生産地」や「環境に配慮」が全体より10ポイント以上高い結果となった。

 なお、「エシカル消費」の行動をしたことがないと答えた3割弱の人に、その理由(複数回答)を聞いたところ、最も多かった回答は「よくわからないから」(65.8%)で6割半ばを占めた。次いで「『エシカル消費』がどのようなものか知らなかったから」(18.5%)が多く、「エシカル消費」自体の認知、具体的な行動についての理解が十分に浸透していない様子がうかがえた。

 同調査結果は↓

https://insight.rakuten.co.jp/report/20210128/