テレワーク経験者の6割が仕事上のストレスを実感

 リクルートキャリアが、全国の20~60代の新型コロナウイルス禍でテレワークをするようになった就業者を対象に昨年9月時点で実施した「新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査」結果(有効回答数2213人)によると、新型コロナウイルス感染症の影響によってテレワークを経験した人の59.6%とほぼ6割が、テレワーク前の出勤をしていた時にはない仕事上のストレスを感じていることが分かった。

 さらに、ストレスを感じたとの回答した者の67.7%はいまだにそのストレスが「解消できていない」と回答。年代が上がるほど、ストレスが解消できていない割合が高く、例えば20代では、ストレスが「解消できていない」割合が58.9%だが、逆に41.1%はストレスが「解消できた」と回答。一方で50代~60代は、83.6%がいまだにストレスが「解消できていない」、ストレス「解消ができている」のは16.4%という状況だった。

 テレワークによってストレスを感じた人を、仕事中に「雑談」がある回答群と「雑談」がない回答群に分けてみると、いまだにストレスが解消できていない割合は全体では67.7%のところ、「雑談」がある人の場合はこの値が63.2%であるのに対して、「雑談」がない人は77.3%であり、両者には14.1ポイントの差がある。テレワークによって感じるストレス状況は、仕事中の「雑談」がない人のほうがより深刻である様子がうかがえる。

 テレワーク時に、どのような「雑談」をしているかを確認した結果、「チャットなどでの業務外の会話」が40.9%、「会議開始前の世間話のような会話」が32.1%、「会議の予定などでない電話での会話」が20.6%、「雑談用の時間を確保しての会話」が8.1%となっており、仕事中に雑談が「全くない」人は35.6%だった。年代別にみると、50~60代は他の年代に比べて「雑談」に関する選択率が低く、「全くない」が44.2%と高くなっている。

 上記のように、50~60代の8割強が特にストレス解消できていない状況にあるが、仕事中の「雑談」の有無が影響していることが推測できる。また、「雑談」の機会については、「チャットなどでの業務外の会話」(全体40.9%、50~60代27.8%)や「会議開始前の世間話のような会話」(全体32.1%、50~60代26.1%)において、50~60代と他の年代で選択率に差が出る結果となっている。

 同調査結果は↓

https://www.recruitcareer.co.jp/news/20210122_02gis1f.pdf