12月の倒産552件、12月としては2000年以降最少

 帝国データバンクが13日に発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、昨年12月の倒産件数は552件で、前月比は▲2.0%、前年同月比でも▲22.0%となり、5ヵ月連続で前年同月を下回り、12月としては2000年以降最少となった。業種別では、7業種中製造業や卸売業など2ヵ月連続全業種で、地域別でも、9地域中北海道や四国など8地域で、前年同月に比べそれぞれ減少した。

 一方、負債総額は1450億300万円(前月952億1200万円、前年同月1596億2200万円)となり、前月比では52.3%増加したが、前年同月比では▲9.2%の減少となって、5ヵ月連続で前年同月を下回った。負債5000万円未満の小規模倒産が345件、構成比は62.5%を占めた。負債額最大の倒産は、(株)ダイヤメット(新潟県、民事再生)の約577億9000万円だった。

 倒産件数を業種別にみると、2ヵ月連続で全業種において前年同月を下回った。製造業(70件、前年同月比▲16.7%減)は、自動車関連を中心とした生産の回復などを受け、5ヵ月連続の前年同月比減少。卸売業(59件、同▲41.0%減)は、衣服・繊維製品卸(9件、同▲65.4%減)や飲食料品卸(13件、同▲53.6%減)などで減少が目立ち、6ヵ月連続で前年同月を下回った。

 負債規模別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は345件(前年同月比▲17.9%)で、構成比は62.5%を占め、依然として小規模倒産が大半を占める傾向が続いた。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満(個人事業主を含む)の合計が370件(同▲17.6%)で構成比は67.0%と高水準で推移した。負債5000万円未満の倒産では、サービス業(102件)が構成比29.6%を占め最多、小売業(88件)が同25.5%で続く。

 地域別にみると、9地域中8地域で前年同月を下回り、なかでも北海道(6件、前年同月比▲64.7%)、四国(4件、同▲77.8%)の2地域は過去最少となった。また、東北(24件、同▲25.0%)は宮城県(4件)などで減少傾向が続き、6ヵ月連続の前年同月比減少。関東(231件、同▲10.8%)は東京都(120件)をはじめ、千葉県(13件)、神奈川県(31件)などで減少が目立ち、5ヵ月連続の前年同月比減少となった。

 同倒産状況の概要は↓

https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/2012.html