国税庁はこのほど、「2020年分確定申告期の確定申告会場のお知らせ」を公表したが、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、一部の税務署(確定申告会場)では、開設期間を拡大することを明らかにした。開設期間を拡大するのは、仙台、関東信越、東京、名古屋、福岡、沖縄の国税局・所管内の一部の税務署で、例えば、東京国税局管内の豊島税務署の場合は2月1日から3月15日まで確定申告会場の開設期間を拡大する。
また、2020年分確定申告では、確定申告会場の混雑緩和を図るため、確定申告会場への入場には、入場できる時間枠が指定された「入場整理券」が必要となる。入場整理券は、各会場で当日配付するが、オンラインで事前に発行する方法も導入する予定。国税庁によると、e-Tax(電子申告・納税システム)の普及で申告会場を訪れる人は減少傾向にあるが、それでも昨年は全国で約381万人が会場に訪れ申告している。
入場整理券は無料通信アプリLINE(ライン)で国税庁の公式ページに登録すれば事前に取得できる。2020年分の所得税等の確定申告の相談及び申告書の受付は2021年2月16日(火)から3月15日までだが、LINEでの入場整理券の取得は1月12日からできる。このように、来年の確定申告は、税務署などの会場で申告等をする人に整理券を配布して人数制限を行う方針だ。
一方、税務署の閉庁日(土・日曜・祝日等)は、通常、確定申告の相談・申告書の受付を行っていないが、一部の税務署(確定申告会場)では、以前から確定申告期間中に閉庁日でも受付をする対応をとっており、来年は2月21日(日)と2月28日(日)に限り、確定申告の相談・受付をすることも明らかにしている。ちなみに今年は、2閉庁日の相談件数が14万7千件、申告書収受件数は23万1千件となっている。