“来年ヒット予想”のキーワード【レスしてリッチに】

 博報堂生活総合研究所がこのほど発表した生活者が選ぶ“2021年ヒット予想”&“2020年ヒット実感”によると、生活者が予想する「ニュー・ノーマル」は、【レスしてリッチに】とした。新型コロナウイルス感染拡大で自粛や制約を余儀なくされ、新たな生活体験が生まれた2020年。 どうやら生活者は、今年始まった体験が来年も「ニュー・ノーマル」として継続発展していくと捉えているようだ。

 “2021年ヒット予想”のキーワードは【レスしてリッチに】。ヒット予想の上位には、従来の慣習に基づく無駄や無理をレス(少なく)して、生活の質をリッチ(高める)にする、 そんな【レスしてリッチに】な暮らしを叶える商品やサービスが挙がる。これまでの常識や思い込み、規制といった「慣習」をレスして、生活の「選択肢」をリッチにするなど、来年のニュー・ノーマルになりうる4つの【レスしてリッチに】を紹介している。

 1つ目は、“「慣習」をレスして、「選択肢」をリッチに”として、「キャッシュレス決済」(1位)、関連する「QRコード決済」(6位)。予想の自由回答をみると、利便性に加え感染対策にもなるとの声が目立つ。「テレワーク」(4位)、「オンライン診療」(21位)、「副業」(21位)など、これまでは慣習に縛られていたものも、規制をレスすれば、生活の選択肢がリッチに増え、より生活を豊かにすることにつなげられる。

 2つ目は、“「移動」をレスして、「時間」をリッチに”として、「オンライン会議」(5位)、「オンライン授業/学習」(12位)、「ライブ配信」(18位)では移動時間をレスして、やりたいことをする自由な時間を生むことができる。「テイクアウト」(11位)、「個人が配達するフードデリバリー」(15位) は、店に行く時間やお出かけの支度の時間をレス。外食でしか味わえなかった料理も楽しめ、おうち時間をリッチにする。

 3つ目は、「ドライブレコーダー」(2位)は事故やトラブル、「エコバッグ」(2位)は環境問題やレジ袋の有料化など様々な災厄、社会や生活に広がる“心配をレスして、安心をリッチに”してくれる、商品やサービスにも注目が集まっている。4つ目は、“「所有」をレスして、「体験」をリッチに”として、「フリマアプリ」(25位)は、不要になった商品の所有をレスすることで、人の役にも立てるといった体験を豊かでリッチなものにする。

 なお、“2020年ヒット実感”(今年ヒットした/話題になったと思うもの)についても調査。ランキングでは、「ソーシャルディスタンス」が1位、以下、「テレワーク」(2位)、「オンライン会議」(3位)、「テイクアウト」(8位) など、コロナ禍による新しい生活体験が上位に挙がった。コロナ関連以外では「エコバッグ」が4位にランクイン。また、マンガ、テレビ、ゲームなど、様々なコンテンツ関連も上位にランクインしている。

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https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2020/10/2021hit-1.pdf