エン・ジャパンが、運営する人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』上でサイト利用企業を対象に実施した「オンライン面接の実態調査」結果(有効回答数454社)によると、オンライン面接は、43%が「導入している」と回答した。導入理由(複数回答)としては、「新型コロナウイルスの感染防止のため」(94%)、「遠方に住む応募者に対応するため」(67%)、「応募者対応を迅速に行なうため」(37%)が多く挙げられた。
オンライン面接の導入時期で最も多い回答は「2020年4月、緊急事態宣言に伴い導入」(39%)。新型コロナウイルスの感染拡大が、企業の選考手法にも影響を与えていることが分かる。採用・選考フローのどこまでをオンライン化しているかでは、最多は「一次面接のみオンラインで実施し、以降は対面面接」(34%)。最終面接まで全てオンラインで完結している企業は、26%にとどまる結果になった。
一方、「(オンライン面接を)導入していない」と回答した企業は56%と半数以上となった。その理由(複数回答)としては、「画面越しでの面接に抵抗感があるため」(46%)、「募集職種的に対面でないと判断が難しいため」(34%)、「機材・通信環境が整っていないため」(30%)が上位に挙げられた。オンライン面接に適した環境設備や、面接の実施方法の切り替えに課題があることがうかがえる。
オンライン面接実施企業の感想は、70%がオンライン面接に「満足」と回答。満足している具体的な理由(複数回答)は、「遠方に住む応募者に対応できる」(85%)、「新型コロナウイルス感染防止につながる」(85%)、「応募者対応が迅速に行なうことができる」(54%)がトップ3。オンライン面接の導入のきっかけとなった新型コロナウイルスの感染防止の実現に加え、採用活動にメリットがあった企業が多いようだ。
今後のオンライン面接の方針については、「導入しており、今後も積極的に推進する」(32%)が最も多く、次に「これから導入を検討する」(22%)が続いた。オンライン面接の継続・活用に対し、前向きに捉えている企業が多い。また、コロナ時代の採用選考でオンライン面接を実施しない企業は採用が不利になると思うかを尋ねると、49%が「はい」と回答。採用力の観点でも、オンライン面接を導入するかどうかは重要と考える企業が多いようだ。
同調査結果は↓