“新しい生活様式”が生んだ新しいコミュニケーション

“新しい生活様式”が生んだ新しいコミュニケーション

 第一生命経済研究所が、男女3000人を対象に実施した「新型コロナウイルスによる生活と意識の変化に関する調査」結果によると、家族・友人・知人との会話や仕事・地域・学校関係などの打ち合わせ、習い事・セミナー・講演・講義への参加などをおこなう際に、パソコン・タブレット・スマホの音声・ビデオ通話やオンライン会議の機能を使う頻度は、約半数の49.5%が「多かれ少なかれ使う」と回答した。

 オンライン上での映像や音声の出し方に関しては、「会話の相手や会合などの参加者が顔の映像を出さずに話すこと」、「自分が顔の映像を出さずに話すこと」があると答えた人はそれぞれ4割超(40.9%、40.6%)、「自分が声を出さずに(マイクをミュートにして)参加すること」がある人は3分の1程度(34.0%)だった。自分や相手が「顔の映像を出さずに話すこと」があるという人は約4割という結果になった。

 オンラインでのコミュニケーションの問題点については、「音声が途切れたり、聞こえにくくなったりすること」が50.4%と半数に達した。また、「映像が途切れたり、見えにくくなったりすること」がある人も43.3%いた。コミュニケーションそのものの問題としては、「話すタイミングが難しい」、「会話の相手や会合などの参加者の反応がわかりにくい」と感じることがある人がそれぞれ半数前後(52.0%、47.5%)を占めた。

 オンラインでのコミュニケーションへの対応は、相手の話に対して、「あいづちなどの音声で積極的に反応を示す」、「うなずき・ジェスチャーなどの動きで積極的に反応を示す」はそれぞれ4割超(41.0%、40.4%)、「反応ボタン・チャットなどの機能で積極的に反応を示す」は3割超(30.5%)。相手の反応がわかりにくいオンラインでのコミュニケーションにおいて、音声や視覚的な情報で反応を示そうとしている人が、一定程度いることがわかる。

 最後に、「対面よりオンラインのほうがコミュニケーションしやすいと感じることがある」と答えた人は、全体では27.0%であり、多数派ではない。ただし性・年代別では、男性や若い層でその割合が比較的高い傾向がみられる。音声・ビデオ通話やオンライン会議の機能を使う頻度別にみると、よく使う人ほどそう感じる割合が高く、週3日以上使う人では36.2%となっている。

 同調査結果は↓

http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2020/news2010_02.pdf