2020年度(第70回)の税理士試験は、新型コロナ禍のなか、全国16会場において8月18日から20日まで3日間実施される。国税庁がこのほど公表したその受験申込状況によると、受験申込者数は3万5135人、前年度(3万6701人)に比べて4.3%減となり、今回も前年度を割っていることが明らかになった。また、科目別受験申込者総数も同2.8%少ない5万4301人となっている。
科目別の受験申込者数をみると、最も多いのは今年も「簿記論」の1万5401人、次いで、「財務諸表論」1万2755人、「消費税法」9010人、「法人税法」5195人、「相続税法」3555人、「国税徴収法」2857人、「所得税法」2107人、「固定資産税」1443人、「酒税法」809人、「住民税」632人となり、「事業税」の537人が最も少ない。このうち、前年度より増えたのは「財務諸表論」、「国税徴収法」、「住民税」、「固定資産税」の4科目だった。
一方、国税審議会は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止及び安全確保のための注意を促している。具体的には、(1)感染症に罹患し、治癒していない者、(2)息苦しさや倦怠感、37.5度以上の発熱や咳等の風邪症状のいずれかがある者、(3)感染症感染者(疑いのある場合も含む)と接触があり、医師又は保健所等の指示による試験日時点での自宅待機者などは、他の受験者への感染のおそれがあるため受験できないとしている。
また、試験当日の朝、各自必ず検温を実施した上で自身の健康状態を確認するとともに、試験会場においてはサーモグラフィー等による計測を行い、37.5度以上の発熱が認められた場合や、試験会場内において咳を繰り返すなどの症状が見られる者は、他の受験者への感染のおそれがあるため、健康状態を確認した上で受験を拒否又は停止する場合があることを明らかにしている。
なお、7月22日に政府から発表された大規模イベントの人数制限緩和延長決定を受けて、現在、2020年度税理士試験の試験場のうち、受験者が5000人を超える見込みである千葉県「幕張メッセ」会場については、一部の受験者の試験場を変更する方向で調整を進めている。今後、試験場の変更が確定した場合には、その旨をHPに掲載するとともに、該当する受験者に対し、8月上旬を目途に改めて受験票を郵送するという。
2020年度税理士試験受験申込者数は↓
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/70/pdf/moshikomi.pdf