2019年度バイト平均時給、1047~1089円の間で推移

 リクルートジョブズが発表したアルバイト・パート募集時平均時給調査レポートによると、2019年度(2019年4月~2020年3月)の募集時平均時給は、1047~1089円の間で推移した。例年と同じく4~12月は増加が続き、12月が最も高くなっている。長引く人材不足は、幅広い職種での募集時の時給上昇につながったとみられる。ただし、3月以降は新型コロナウイルス感染症の影響も表れつつあり、今後の動向が注視される。

 職種別にみると、「販売・サービス系」の募集時平均時給は、1040~1072円の間で推移。比較的時給の高い年末の短期求人が増えることなどから、例年12月頃がピークとなっている。前年同月からの増減率は、+2.0~3.1%となった。人材不足を背景に、募集時平均時給の上昇が続いているとみられる。中でもコンビニスタッフの不足は、24時間営業に疑問が投げかけられるまでになるなど、話題となった。

 「フード系」の募集時平均時給は、1010~1043円の間で推移し。毎年10月頃に行われる最低賃金の改定の影響もあって、例年10月以降は募集時平均賃金が高くなる傾向がある。前年同月からの増減率は前年・前々年よりも水準が上がり、+3%前後が続いている。フード系の仕事も人材不足が続いており、これまでは学生アルバイトが主だった職場でも、主婦やシニア、外国人スタッフの活躍の場が広がっているケースが見られる。

 「製造・物流・清掃系」の募集時平均時給は、1044~1097円の間で推移。比較的時給の高い年末の短期求人が増えることなどから、例年12月がピーク。前年同月からの増減率は、11月以降+4%前後が続き、他の職種と比べて高い水準となっている。特に、構内作業(フォークリフト等オペレータ)やドライバー(中型・大型・バス・タクシー)といった職種は、資格や専門スキルが必要なため増減率が高いとみられる。

 「事務系」の募集時平均時給は、1090~1129円の間で推移。前年同月からの増減率は、2018年の後半から、それまでや他の職種と比べて高い水準となっていたが、2019年の後半からは+3%前後の月が多くなっている。「営業系」は、1250~1307円の間で推移。他の職種区分と比べると高い水準。前年同月からの増減率は、2017年12月から+4%を上回ることが多くなっていたが、2019年11月以降は+1.0~3.1%にとどまっている。

 歯科助手、介護スタッフ、訪問介護員(ホームヘルパー)、保育士などが含まれる「専門職系」の募集時平均時給は、1157~1198円の間で推移。営業系を除く他の職種区分と比べて、募集時平均時給は高くなっている。前年同月からの増減率は、+1%前後の月が多く、前年までや他の職種と比べて高い水準ではないが、2019年12月の医療関係技術者では+9.4%となるなど、小分類による違いが見られる。

 2019年度の募集時平均時給調査レポートは↓

https://jbrc.recruitjobs.co.jp/data/pdf/heichin2019.pdf