消費増税後のキャッシュレス決済の利用実態を調査

 10月1日の消費税増税と同時に、対象店舗でキャッシュレス決済を行うと決済額の5%(又は2%)が還元される“キャッシュレス・消費者還元事業”が始まったが、JCBが、同事業の対象店舗でキャッシュレス決済を利用したことがある全国の20歳~69歳の男女1000 名を対象に実施した「キャッシュレス決済の利用実態を調査」結果によると、「10月より前は利用していなかった(“新規利用層”)」は13.5%となった。

 キャッシュレス・消費者還元事業で利用しているキャッシュレス決済(複数回答)は、「クレジットカード決済」(79.4%)、「電子マネー決済」(52.5%)、「QRコード決済・バーコード決済」(46.7%)の順。新規利用層(135名)、継続利用層(865 名)ともに「クレジットカード決済」(各63.0%、82.0%)が最も多く、次いで、新規利用層は「QRコード決済・バーコード決済」(60.0%)、継続利用層は「電子マネー決済」(55.7%)となった。

 継続利用層の10月1日以降のキャッシュレス決済の頻度の変化は、「増えた」は55.5%、「変わらない」は44.4%、「減った」は0.1%。キャッシュレス・消費者還元事業が始まったことでキャッシュレス決済をする機会が増えたという人が多い。性年代別にみると、利用頻度が増えたという人の割合は若い年代で高く、20代男性では63.3%、30代男性では63.2%、20代女性では71.8%、30代女性では61.4%と、特に、20代女性で高い。

 キャッシュレス決済をしていて感じること(複数回答)は、「キャッシュレス決済対応のお店が増えた」(54.5%)が最も多く、次いで、「少額でも気にせず使える」(40.4%)、「ポイントがよく貯まる」(36.4%)、「会計がスピーディー」(29.6%)、「周囲に使う人が増えた」(28.7%)と続いた。対応店舗が増え、買い物やサービスの利用時にキャッシュレス決済を利用できる機会が増えたと感じている人が多いようだ。

 キャッシュレス・消費者還元事業が始まって利用頻度が増えたお店(複数回答)では、「コンビニ」(48.7%)が最も多く、次いで、「スーパー」(36.4%)、「ドラッグストア・薬局」(21.7%)、「飲食店」(20.2%)、「ネットショップ・オンラインショップ」(14.7%)となった。大手コンビニでは、店頭でのキャッシュレス決済時に、決済金額の2%分が即時値引きされる。そのためか、コンビニの利用頻度が増えたという人が多いことがうかがえる。

 同調査結果は↓

https://www.global.jcb/ja/press/news_file/file/report2019.pdf