社長が選ぶ今年の社長、孫正義氏が4年連続のトップ

 産業能率大学が従業員数6人以上の企業経営者を対象に実施した「社長が選ぶ今年の社長についての調査」結果(有効回答数460人)によると、2019年の「今年の社長」は、孫正義氏(ソフトバンクグループ)が4年連続で1位に選ばれた。以下、2位が豊田章男氏(トヨタ自動車)、3位が小濱英之氏(ワークマン)、4位が大山晃弘氏(アイリスオーヤマ)、5位が柳井正氏(ファーストリテイリング)と続いている。

 孫正義氏は、11月に発表された「Yahoo! JAPAN」と「LINE」の事業統合が大きなインパクトを与え、経営者としての先見性やスケールの大きさが多くの支持を集めた。孫氏は全世代から広く支持を受け、特に「40代以下」の若手経営者からは2位(12票)の3倍以上の39票を集めて圧倒的な支持を得ている。2位には4年連続で豊田章男氏がランクインしたが、「50代」と「60代以上」の社長からの支持では豊田氏がトップだった。

 今回、初めてトップ10入りしたのは5名。このうち、3位の小濱英之氏(ワークマン)と4位の大山晃弘氏(アイリスオーヤマ)ならびに10位の川邊健太郎氏(Zホールディングス)は、企業としても初のトップ10入りとなった。7位の吉田憲一郎氏(ソニー)は、昨年の12位からランクアップ。ソニーとしては、2017年に前任の平井一夫氏が6位にランクインして以来2年ぶりのトップ10入りとなった。

 そのほか、8位の山田進太郎氏(メルカリ)は、昨年の調査で前社長の小泉文明氏が同じく8位ランクインしており、メルカリとしては2年連続のトップ10入りとなった。また、50歳未満の社長(年内退任含む)が3名(大山晃弘氏、山田進太郎氏、前澤友作氏)トップ10入りした。ちなみに、歴代のトップ10最年少は、2012年に7位にランクインした村上太一氏(リブセンス)の26歳で、20代でのトップ10入りは村上氏のみ。

 8位の前澤友作氏(ZOZO)は、今年の9月にZOZOの社長を退任しているが、「ベストなタイミングで経営権を渡した」(47歳/男性/卸売・小売業/愛知)、「出口戦略が素晴らしかった」(43歳/男性/サービス業/東京)などの声が集まり、トップ10入りした。調査時点で経営者を退任していてトップ10入りしたのは、2013年の稲盛和夫氏(日本航空名誉会長(当時)/2013年4月に会長退任)以来2人目だ。

 同調査結果は↓

https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/feature/pdf/20191212-01/20191212kotoshinosyatyou.pdf