文化庁が、全国16歳以上の男女を対象に実施した「2018年度国語に関する世論調査」結果(有効回答数1960人)によると、1ヵ月に読む本の冊数は、「読まない」が47.3%と最も多いことが明らかになった。次いで、「1、2冊」が37.6%、「3、4冊」が8.6%、「5、6冊」と「7冊以上」がそれぞれ3.2%となっており、1冊以上読むと答えた人の割合が52.6%だった。過去の調査結果(2008、2013年度)と比較すると、余り変化は見られない。
人が最も読書すべき時期については、「9歳以下」が18.8%、「10歳代」が40.7%、「20歳代」が8.7%、「30歳代」が2.1%、「40歳代」が1.0%、「50歳代」が1.3%、「60歳以上」が1.5%、「年齢に関係なくいつでも」が21.8%、「特にそういう時期はない」が3.3%となっている。過去の調査結果(2008、2013年度)と比較すると、「9歳以下」は増加傾向にある。「10歳代」は2013年度調査から今回調査に掛けて4ポイント減少している。
読書量の変化は、「減っている」が67.3%、「それほど変わっていない」が24.3%、「増えている」が7.1%。過去の調査結果と比較すると、「減っている」は増加傾向にある。また、読書をすることの良いところ(選択肢の中から3つまで回答)は、「新しい知識や情報を得られること」が61.0%で最も高く、以下、「豊かな言葉や表現を学べること」(37.1%)、「感性が豊かになること」(36.5%)、「想像力や空想力を養うこと」(33.3%)が続いた。
さらに、「感動を味わえること」(25.6%)、「楽しく時間を過ごせること」(23.5%)、「内容を把握する力が付くこと」(15.5%)、「他の人と話題の共有ができること」(12.9%)、「趣味として誇れること」(6.3%)、「流行に遅れずにいられること」(5.5%)、「国語の成績が良くなること」(4.5%)が挙げられた。過去の調査結果(2002、2008、2013年度)と比較すると、「想像力や空想力を養うこと」、「内容を把握する力が付くこと」は増加傾向にある。
今後、自分の読書量を増やしたいと思うかを尋ねると、「そう思う」が28.0%、「ややそう思う」が32.4%で、「そう思う(計)」は60.4%。一方、「そうは思わない」が15.5%、「余りそうは思わない」が23.4%で、「そうは思わない(計)」は38.9%となっている。過去の調査結果(2013年度)と比較すると、「そう思う(計)」は6ポイント減少し、「そうは思わない(計)」は6ポイント増加。特に「そう思う」は9ポイント減少している。
電子書籍を利用については、「よく利用する」が8.0%、「たまに利用する」が17.2%で、「利用する(計)」は25.2%。一方、「紙の本・雑誌・漫画しか読まない」が38.7%、「紙の本・雑誌・漫画も電子書籍も読まない」が35.1%。過去の調査結果(2013年度)と比較すると、「よく利用する」、「たまに利用する」共に増加し、「利用する(計)」は8ポイント増加。「紙の本・雑誌・漫画しか読まない」は7ポイント減少している。
同調査結果は↓