5割の企業が「昨年と賞与支給額は変わらない予定」

 エン・ジャパンがこのほど発表した「冬の賞与に関するアンケート調査」結果(有効回答数1631社によると、昨年(2018年)の冬季賞与支給額と比較した今年の支給予定額は、「賞与支給額は変わらない予定」(49%)がほぼ半数を占めて最多だった。「増額予定」は20%と「減額予定」(6%)を大きく上回った。冬季賞与を「増額予定」と回答した割合が最も高い業種は「金融・コンサル関連」(36%)だった。

 他の業種に比べ、「減額予定」が目立ったのは「広告・出版・マスコミ関連」(20%)、「メーカー」(18%)。企業規模別にみると、増額予定は「1名~50名」が25%と小規模企業の割合が高い。一方で減額予定は「1001名以上」が14%と飛びぬけて高い。また、冬季賞与が増額予定の企業の増額率は、「1~3%未満」(26%)が最多。増額理由(複数回答)の1位は「社員の意欲向上」(60%)、2位は「業績が好調」(55%)だった。

 社員への賞与支給に関する悩み(複数回答)では、1位は「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」(34%)。「評価基準をよりオープンにしてほしいとの要望はあるが、経営者の意向もあり実現していない」(メーカー/従業員数:51~100名)、「社員のスキルや実績に応じて賞与額を設定したいが、その基準をどう設定するか悩んでいる」(広告・出版・マスコミ関連/101名~300名)という声が寄せられた。

 2位は「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」(32%)。「社員同士がお互いの賞与額を共有する可能性があるため、モチベーションに影響が出る社員もでてくるかも」(サービス関連/1~50名)、「賞与支給の際に社員面談がなく、支給額だけしか分からない。次にどこを頑張れば賞与が上がるのかが分かりづらく、モチベーションにつながりにくい」(IT・情報処理・インターネット関連/1001名以上)という声が挙がった。

 なお、昨年(2018年)と比較した景気の上昇や回復の実感の有無は、48%が「感じない」(「まったく感じない」22%、「どちらかというと感じない」26%)と回答。「感じる」(「非常に感じる」2%、「どちらかというと感じる」13%)は15%と、景気回復を感じない企業が2倍以上上回る結果となっている。

 同調査結果は↓

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/19852.html