日本能率協会が全国の20歳~29歳までの勤続年数が3年未満の就業者を対象に実施した「入社半年・2年目若手社員意識調査」結果(有効回答数400人)によると、転職に対する考え方は、「転職を検討しているが、特に行動していない」が33.5%で最多、「転職を検討し、近いうちに転職活動を始める予定」(12.3%)、「現在、転職活動をしている」(3.0%)を合わせると、若手社員の約半数(48.8%)が転職を検討・活動中という結果となった。
「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもり」は21.8%、「今のところ、転職することは考えていない」は29.5%だった。また、転職サイトに「登録している」は46.8%だった。転職に対する意向別にみると、「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもり」との若手社員でも60.9%が「登録している」と回答。現状、転職をするつもりはないが、本当に現在の会社で良いのか、他社とも比較しながら情報を取ろうとしている姿勢がうかがえる。
「副業・兼業」については、全体では、28.0%が「すでに副業・兼業をしている」と回答。「興味はあるが、現在副業や兼業はしていない」も54.3%にのぼった。転職に対する意向と、副業・兼業への考えの関係をみたところ、「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもり」である若手社員でも50.6%が「副業・兼業をしている」と回答し、その他の転職意向をもったグループと比べ、高い比率となっている。
副業・兼業に興味があったり、すでに行っていたりする理由(3つまで選択)については、「収入を上げるため」が58.7%と最上位に挙げられた。次いで、「複数の収入源を持っておきたいため」が38.0%となった。人生100年時代とも言われるなか、転職はせず今の会社に定年まで勤めるつもりの若手社員であっても、本業に加えて副業・兼業をし、将来に備えようとしている姿勢がうかがえる。
入社当時と比べた仕事を行う上での能力・スキルの変化は、「上がった」(19.0%)、「少し上がった」(46.0%)の合計が65.0%、「下がった」(4.0%)、「少し下がった」(7.3%)の合計が11.3%となった。「(少し含む)上がった」と「(少し含む)下がった」に分けて、「仕事への満足度」との関係をみたところ、「上がった」ほうは「満足」の合計が73.8%であるのに対し、「下がった」ほうは「不満」の合計が44.4%となった。
同調査結果は↓
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