大同生命が発表した「中小企業における環境変化と経営課題に関する調査」結果(有効回答数6624社)によると、3年後の自社の業績見通し(業況DI)は、全体で▲4.5ポイントと現在より6.0ポイント高くなった。業種別にみると、「サービス業」はマイナスからプラスに転じ+2.8ポイントと最も高い。「製造業」と「卸・小売業」は、1年後は大幅に改善しているものの、3年後はやや悪化、「建設業」はプラスからマイナスに転じている。
自社の強み(複数回答)では、「今後の業績の見通しは良くなる」と回答した企業(1125社)は、「商品・サービスの品質」(42%、「悪くなる」と回答した企業34%)、「営業力」(21%、同13%)、「ビジネスモデルや商品・サービスの独自性」(19%、同8%)、「チャレンジ精神」(18%、同8%)、「人材育成」(14%、同6%)において、「悪くなる」と回答した企業(1372社)を大幅に上回った。
今後3年間において危機感を感じる環境変化(複数回答)は、「労働人口の減少(人手不足)」が36%と最多、次いで「顧客ニーズの変化・多様化」(31%)、「国内景気の減速」(25%)が続いた。「今後の業績の見通しは良くなる」とした企業では「労働人口の減少(人手不足)」が40%と最多。「悪くなる」とした企業では、「顧客ニーズの変化・多様化」が34%と最多、「マーケットの縮小」が33%と全体(23%)に比べて大幅に多くなった。
事業の強化に向けて現在取り組んでいること(複数回答)では、「顧客の販路開拓(販路拡大)」が40%と最も多く、次いで「人材確保・人材育成」が27%。今後取り組みたいこと(同)では、「人材確保・人材育成」が25%と最多、次いで「顧客の販路開拓(販路拡大)」が22%となった。業種別では、「建設業」では、現在取り組んでいること、今後取り組みたいことともに、「人材確保・人材育成」が各39%、35%と最多となった。
事業の強化に取り組む上での課題(複数回答)については、「人材不足」が47%と最も多く、次いで「販路拡大・マーケティング」(25%)、「顧客・市場ニーズの把握」(22%)が続いた。「特に課題はない」は8%に過ぎず、9割以上の経営者が課題を抱えている。業種別でみると、「建設業」で「人材不足」が68%と特に多く、「卸・小売業」は「販路拡大・マーケティング」が35%と最も多くなっている。
同調査結果は↓
https://www.daido-life.co.jp/company/news/2019/pdf/191018_03_news.pdf