エン・ジャパンが、運営する総合転職支援サービス『エン転職』上でユーザーを対象に実施した「退職のきっかけ実態調査」結果(有効回答数1万74人)によると、96%が「これまでに退職を考えたことはある」と回答した。退職を考えたことのある人が退職を考え始めたきっかけ(複数回答)は、トップ3は「やりがい・達成感を感じない」(41%)、「給与が低かった」(41%)、「企業の将来性に不安を感じた」(36%)だった。
年代別で10ポイント以上差が出たのは「給与が低かった」(20代︓46%、30代︓44%、40代︓36%)、「残業・休日出勤など拘束時間が長かった」(同︓33%、28%、19%)、「自分の成長が止まった・成長感がない」(同︓28%、28%、18%)。男女別で5ポイント以上差が出たのは「企業の将来性に疑問を感じた」(男性︓40%、女性︓33%)、「体調を壊した」(同︓12%、17%)、「結婚・家庭の事情」(同︓7%、13%)だった。
転職経験の有無では、71%が「転職経験がある」と回答。転職経験者が退職理由を伝えたタイミングは、「退職を決意したとき」(35%)がトップ。年齢別にみると、若い年代ほど退職を決意したタイミングで伝える傾向があることが分かった。最初の報告先は、「上司」(65%)、「同僚」(14%)、「先輩」(8%)の順。退職までにかかった期間は、「1ヵ月~2ヵ月」が41%でトップ、次いで「2ヵ月~3ヵ月以内」(22%)だった。
周囲の社員が退職する際に、36%が「この進め方は良くないとか困ったと感じたことがある」と回答。具体的な出来事(複数回答)については、第1位は「退職日が急すぎる」(53%)。「突然前触れもなく、いなくなられると正直困惑するし、迷惑だな…と思っていた」(27歳女性)、「販売職なのだが、セール直前に店長から『退職する』と言われ困った」など、会社の仲間も顧客に迷惑がかかるとの声が多く挙がった。
第2位は「引継ぎが適当(引継ぎ期間・内容など)」(42%)。「引継ぎ期間が短かったので、残された人達で仕事をまわすのが大変だった。最低限でも良いので、マニュアルを作ってから辞めてほしかった」(31歳⼥性)、「引継ぎの情報が少なく、社内で使っているIT機器の引継ぎや解約、諸連絡先が分からず、かなり手間取った」(36歳男性)といった、後任がスムーズに仕事ができるような配慮を要望する声が多いようだ。
第3位は「退職を伝えるタイミングがよくない」(28%)。「新しい仕事を任された直後に退職意届がきた」(29歳男性)、「上司や⼈事ではなく、同僚や部下に退職意向を伝えており、それが上司の耳に入ってしまった。退職を伝える順番は大事」(43歳女性)など、伝える順番とタイミングを慎重に見極める必要があるようだ。
同調査結果は↓