中間管理職の8割超が「上司との関係」等でストレス

 マンパワーグループが入社2年目の社員を部下に持つ30歳~59歳の中間管理職社員400名を対象に実施した「勤務先で感じているストレス調査」結果によると、全体の4分の1の社員が「非常にストレスを感じている」(25.0%)と回答し、「ややストレスを感じている」(57.5%)を合わせると、中間管理職の8割超がストレスを感じていることが分かった。これに対し、「全くストレスを感じていない」との回答は、わずか2.0%にとどまった。

 ストレスの原因(3つまで複数回答)については、1位は「上司との関係」(47.0%)で、全体の5割近くを占めた。次いで、「仕事量が多い」(36.4%)、「仕事内容」(33.6%)が、3割台で続いた。4位以降は、「取引先との関係」(17.9%)、「異動や昇進」(17.0%)、「後輩との関係」(16.1%)、「長時間労働、休暇が取りづらいなどの労働環境」(16.1%)、「自分の将来への不安」(14.8%)などが挙げられている。

 上司との関係では、「話が通じない」、「言うことがコロコロ変わる」、「仕事内容を理解していない」などのストレスが多い。また、「結果や評価に対するプレッシャーを感じる」(男性・38歳)というケースも多い。「現状把握ができていないのに無駄な指示をする」(男性・40歳)など現場や部下の状況を理解していない上司に振り回され、成果だけは求められる日々にストレスを感じている傾向があるようだ。

 仕事量が多いでは、「マネジメント重視で自身の仕事が後回しになる」(男性・49歳)、「会議が多く、仕事が進まない」(男性・46歳)というストレスを感じている。また、仕事内容に関しては、「研究開発の分野で長年仕事をしてきたので、机に向かうマネジメント業務に熱意を持てず、やりがいを感じられない」(男性・54歳)といった、管理職となったことで業務領域が変化し、不満やストレスを感じる傾向もみられた。

 そのほか、取引先との関係では、「強い要求への対応に疲れる」(男性・44歳)、「何かトラブルがあるとこちらのせいにする上、『前任者には、こんなことはなかった』と言われる」(女性・30歳)など、責任ある立場だからこそ厳しい対応を迫られるケースも。また、異動や昇進については、「昇進の基準が曖昧」(男性・38歳)、「頑張っても認めてもらえない」(女性・33歳)など、明確な評価体制がないことへの不満もあるようだ。

 中間管理職が仕事のストレスを相談する相手(複数回答)については、「同僚/同期」が45.3%で最も多く、次いで、「上司」(31.3%)、「配偶者・恋人」(30.8%)が上位を占めた。ストレスの原因トップが「上司との関係」である一方、「上司に相談する」と回答した人が約3割いることが分った。一方、「相談できる人はいない」(24.5%)と回答した中間管理職も、全体の4分の1近くいた。

 同調査結果は↓

https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/surveydata/190806.html