帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、7月の倒産件数は783件で、前月比は6.7%の増加、前年同月比でも13.6%の増加となり、2ヵ月連続の前年同月比増加で今年最多となった。業種別では、7業種中、製造業や小売業など6業種で、また、地域別では、9地域中、東北や関東などの7地域で、前年同月に比べそれぞれ増加した。
一方、負債総額は916億9000万円(前月803億7100万円、前年同月1022億8400万円)となり、前月比では14.1%増加したものの、前年同月比では10.4%の減少となり、2ヵ月連続で前年同月を下回った。負債5000万円未満の倒産が6割超となったほか、負債1億円前後の倒産を中心に増加した。負債トップは、(株)YTフーズ(千葉県、破産)の約71億7500万円だった。
倒産件数を業種別にみると、7業種中6業種で前年同月を上回った。製造業(78件、前年同月比4.0%増)は、機械器具製造業(24件、同84.6%増)などが増加した。小売業(208件、同19.5%増)は、飲食店(77件、同42.6%増)が原材料費の高騰などを受けて大幅に増加した。サービス業(161件、同9.5%増)は、ソフトウェア開発(18件)などで増加が目立った。
負債規模別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は497件(前年同月比10.2%増)で、構成比は63.5%を占め、依然として小規模倒産が大半を占める傾向が続いた。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満の合計が518件(同13.6%増)で構成比は66.2%と高水準で推移。負債5000万円未満の倒産では、小売業(156件)が構成比31.4%を占め最多、サービス業(111件)が同22.3%で続いた。
地域別にみると、9地域中7地域で前年同月を上回り、なかでも東北、関東、北陸、中部の4地域は今年最多。東北(44件、前年同月比46.7%増)は、小売業(11件)などが増加。関東(300件、同14.9%増)は、東京都の建設業(26件)、神奈川県のサービス業(14件)などで増加が目立った。近畿(175件、同14.4%増)は飲食料品などの卸売業(34件、同88.9%増)、サービス業(43件、同22.9%増)が前年同月比二ケタ増だった。
同倒産状況の概要は↓