リクルートキャリアが兼業・副業が認められている企業で働く正社員を対象に実施した「兼業・副業に対する個人の意識調査」結果(有効回答数2062人)によると、兼業・副業未経験者は61.3%と約6割だったが、その兼業・副業実施意向は、「興味はあるものの具体的に行動していない」が47.3%で最も多く、興味の高さがうかがえる。さらに、「興味があって、調べたことがある」が17.6%と、実際に行動に移している人も見受けられた。
兼業・副業に対して興味はあるが未経験者が実際に取り組んでいない理由については、「兼業・副業する時間がない」が25.0%で最も多く、次いで、「まだそこまで兼業・副業に詳しくない」(14.8%)、「探し方がわからない」(14.2%)、「体力面や健康面に自信がない」(9.4%)などが続いた。「家族や上司・同僚から反対されている」(1.0%)や「本業のキャリアアップに影響がありそうだから」(1.1%)は少数だった。
兼業・副業未経験者が兼業・副業へ踏み出すきっかけ(複数回答)では、「兼業・副業をしている人が身近にいれば」が28.4%と最も多く、兼業・副業に関しては、友人や会社の同僚など、身近な人が大きな影響を与えているようだ。また、「会社から制度説明、やり方等のアドバイスがあれば」が27.5%と2番目に多く、本業における制度解禁や制度説明などの“後押し”があと一歩を踏み出すために必要であることが浮き彫りになった。
「現在兼業・副業をしている人」は31.9%で、「以前経験していた人」(6.9%)と合わせると約4割(38.8%)にのぼった。その兼業・副業の経験者が兼業・副業を始めるきっかけ(複数回答)は、「すでに兼業・副業をしている人が身近にいた」が40.4%と最も多かったが、「会社から制度説明があった」(28.4%)や「職場や友人・知人で話題になった」(24.9%)など、本業の会社での“後押し”もきっかけになることが分かった。
さらに、兼業・副業をしたことで、本業に生じた変化(複数回答)については、「本業の仕事の魅力を改めて感じた」が31.2%と最も多かったが、兼業・副業により自社以外での経験を積むことで、「新しい視点、柔軟な発想ができるようになった」(28.0%)、「より効率よく仕事を進められるようになった」(27.5%)など、本業でのパフォーマンス向上に寄与していることが明らかになっている。
同調査結果は↓