飲食店でキャッシュレス決済を利用したい消費者5割

 日本政策金融公庫が、半年に1回以上外食をしている20歳から69歳の男女1000人を対象に3月に実施した「外食に関する消費者調査」結果によると、飲食店での支払いは、キャッシュレス決済(クレジットカードや電子マネー、スマホを用いた決済サービス)を「できるだけ利用したい」との回答が51.9%と過半数を占めた。性年代別では、女性60代が59.0%、次いで、男性20代・30代、女性50代が同数の56.0%となっている。

 飲食店を利用する際の支払方法は、「現金のみ」が、「ふだんの朝食や昼食・夕食の時」が37.1%、「友人・知人等との飲み会や食事会の時」が49.3%。一方、「現金以外で支払うことがある」は、それぞれ60.5%、46.9%となった。性別・性年代別にみると、「ふだんの朝食や昼食・夕食の時」は、男性20代・30代及び女性50代・60代で「現金のみ」が30%程度と他の性年代に比べて低く、「現金以外で支払うことがある」が高い。

 飲食店で利用しているキャッシュレス決済は、「クレジットカード」が「ふだんの朝食や昼食、夕食の時」81.0%、「友人・知人等との飲み会や食事会の時」83.8%とともに80%を超え、最も高い。性年代別にみると、男性30代は、ふだんの朝食や昼食、夕食の時において、クレジットカード以外のキャッシュレス決済を利用している割合も高い。また、外食頻度別のヘビーユーザーにおいても、同様の傾向がみられる。

 飲食店でキャッシュレス決済を利用する際の金額基準は、「そのような基準はない」と「100円以上」との合計が、「クレジットカード」(51.0%)と「デビットカード」(50.0%)が約半数、「交通系カード型電子マネー」(82.1%)、「商業系カード型電子マネー」(85.1%)、「スマートフォンのアプリを用いた決済サービス」(84.3%)がいずれも80%を超えており、少額からキャッシュレス決済を利用している人が多いことがうかがえる。

 また、飲食店でキャッシュレス決済が使えず「不便に感じたことがある」と回答した割合は、「スマートフォンのアプリを用いた決済サービス」が50.6%と最も高く、次いで、「商業系カード型電子マネー」(44.1%)、「クレジットカード」(40.7%)、「デビットカード」(36.8%)、「交通系カード型電子マネー」(35.7%)の順となっており、キャッシュレス決済が使えず不便に感じた経験を持つ消費者は一定割合いることがうかがえる。

 同調査結果は↓

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/seikatsu19_0529a.pdf