学生のバイト収入は過去最高、自宅生は平均約4万円

 全国大学生協連が昨年秋に実施した「学生生活実態調査」結果(有効回答数1万980人)によると、自宅生の生活費は、収入合計が6万7750円で前年から3680円増加しており6年連続増加となった。費目別には、「アルバイト」が4万920円で同3000円増と7年連続増加しており、92年の4万440円を上回り、70年以降最も高い金額となった。一方で親からの「小遣い」は1万2780円、同770円減と、5年連続減少となった。

 「小遣い」の収入における構成比は18.9%と、この4年間は70年以降最も低い構成比を更新。「奨学金」は1万1060円で前年から20円増加したが、収入に占める構成比は16.3%で、最も高かった11年の21.1%から4.8ポイント減少。支出合計は6万7200円で同4610円増加し、4年連続増加となった。費目別には「教養娯楽費」(1万1940円・前年+2470円)、「食費」(1万4370円・同+1790円)の増加が大きい。

 一方、下宿生の生活費は、収入合計が12万7280円で前年から3390円増加。費目別には「アルバイト」が3万1670円で前年から2900円増加。「アルバイト」は3年連続増加しており、自宅生とともに70年以降の最高金額を更新している。「仕送り」は7万1500円で前年から1480円減少している。仕送り「0」の下宿生は全体の7.0%と2010年以降は緩やかな減少が続いている。

 「奨学金」は2万530円で、前年から340円増加したが、この5年間では3520円減少しており、収入に占める構成比(16.1%)も4年連続減少している。支出合計は12万6100円で、前年から5350円増加した。費目別には「教養娯楽費」(1万1520円・前年+1690円)、「日常費」(7260円・同+1190円)、「食費」(2万6230円・同+1040円)、「交通費」(4230円・同+900円)などの増加が大きくなっている。

 アルバイトをしている学生の割合は、自宅生80.2%・下宿生68.5%で平均74.1%となっており、この10年で9.4ポイント増加。1ヵ月のアルバイト収入の平均は実額平均(0を含む平均)3万6010円(前年+2910円)。アルバイトした人の有額平均(0を含まない平均)は4万6280円(同+2230円)。就労率の増加が大きい4年生は0の割合が大きく減ったため実額平均が前年+6150円と増加額が大きくなっている。

 夏休みを含むこの半年間のアルバイトの就労率は83.0%(自宅生87.6%・下宿生79.0%)で、前年から1.9ポイント増加。この半年間のアルバイト収入の用途は、「旅行やレジャーの費用」25.7%、「生活費のゆとり」21.9%、「生活費の維持」21.7%、「クラブ・サークル費用」19.3%、「貯金」17.6%だった。上位費目の減少が大きいなか、「生活費の維持」は自宅生、下宿生それぞれ0.5ポイントと0.6ポイント増加した。

 同調査結果は↓

https://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html