日本生命が発表した「勤労感謝の日・仕事に関する意識調査」結果(有効回答数8021人)によると、「仕事に満足している」との回答割合は70.0%となった。仕事に満足している理由は、男性が「勤務地」(33.4%)、女性は「勤務時間」(42.1%)がそれぞれ最多となった。女性は、居住地からの距離の近さを前提に求職している可能性が高いパート等の職種の割合が高く、「勤務地」が満足の理由になりにくいことが一因とみられている。
1日の勤務時間は、男性が平均9.0時間、対前年比0.2時間増、女性が同7.4時間、同▲0.7時間となった。これは、育児・介護のための勤務時間短縮等の制度の導入が企業へ広がっているが、こうした制度の利用は育児・介護休業制度と同様、依然として女性に偏っていることや、短時間正社員制度の利用者が女性に偏った状態にあり、こうした制度の利用に関する男女間の格差が双方の労働時間の変化にも現れているとみている。
職場での“飲みニケーション”の必要性については、「必要」だと思う人の割合が53.6%と過半数を超えた。男女別にみると、男性は「必要」と思う人の割合が過半数を超える60.4%となったが、女性は53.9%が「不要」と回答している。年代別にみると、特に「~20代」は、「必要」と感じている人の割合が56.5%と最も高く、若い世代ほど「必要」と感じている人が多い。
“飲みニケーション”を必要だと思う理由は、「本音を聞ける・距離を縮められる」(58.2%)が最も多く、次いで、「情報収集を行える」(34.0%)、「人脈を広げられる」(27.3%)、「仕事上の悩みを相談できる」(26.6%)が続いた。20代では「仕事上の悩みを相談できる」が41.1%と2番目に高い割合となり、単に親交を深めるだけでなく、多忙な仕事中とは異なり、ゆっくり時間を取って相談できる機会として積極的に捉えているものと思われる。
一方で、“飲みニケーション”が不要だと思う理由は、全体では「気を遣う」(37.4%)が最も多く、次いで「仕事の延長と感じる」(35.6%)、「お酒が好きではない」(29.7%)などが続いた。男女別では、男性は「仕事の延長と感じる」(36.1%)、女性は「気を遣う」(39.0%)が最も多い。女性は、周囲や女性自身の中で、気遣いを求める(求められていると感じる)意識が根強く残っているためとみられている。