4割超の企業が過去3年よりも中途採用の人数増加

 リクルートキャリアが中途採用を実施している人事担当者を対象に実施した「中途採用の現状に関する調査」結果(有効回答数628人)によると、過去3年間と比べて中途採用を増やす企業は4割超(43.5%)と、旺盛な求人意欲を示す結果となった。業種別にみると、「IT・情報通信業」が51.1%、「製造業」が48.0%と、約半数の企業が中途採用人数を増やしており、特に採用を強化している。

 従来の欠員補充だけでなく新規事業に伴う増員が3割超となり、職種では「IT系エンジニア」が最多。背景にあるのは、全産業で加速するデジタルトランスフォーメーション。各企業は、デジタルテクノロジーをテコにした多角化経営を加速するため、自社にはいない人材獲得を強化している。今後、変化を仕掛ける企業とそうでない企業との間で、優秀な人材の求心力に大きな差が出ていくとみている。

 中途採用実施の背景をみたところ、「欠員補充」(54.0%)や「既存事業拡大による増員」(48.6%)、「定年退職による欠員」(39.0%)が高い結果となったが、「新規事業に伴う増員」(32.8%)についても3割を超える結果となった。「新規事業に伴う増員」と回答した企業を業種別にみると、「IT・情報通信業」は43.5%と4割を超えており、以下、「サービス業」が34.9%、「製造業」が34.7%などとなっている。

 中途採用における募集職種をみたところ、「営業」の募集が48.2%、「IT系エンジニア」が45.7%となり、「生産・品質管理職」(27.9%)や「管理系職種」(25.6%)など他の職種と比べて高い結果となった。また、業種別にみると、「IT・情報通信業」で「IT系エンジニア」を募集する企業が82.6%(「営業」は43.5%)と多いのはもちろんのこと、「製造業」でも46.8%(同47.4%)の企業がIT系エンジニアを募集している。中途採用実施の背景として「新規事業に伴う増員」と回答した企業の募集職種をみたところ、「IT系エンジニア」の募集が約6割(59.2%)と、営業職の募集が約5割(51.0%)を超える結果となった。

 同調査結果は↓
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