日本政策公庫が韓国、台湾、中国の20歳代から40歳代の男女で、調査時点(6月)から過去1年間に観光目的で日本を訪れたことがある人を対象に実施した「訪日旅行に関するアンケート調査」結果(有効回答数918人)によると、前回の訪日観光旅行における旅行手配方法は54.8%の人が何らかのパッケージツアーを利用している。国・地域別にみると、「韓国」は34.3%、「台湾」は49.2%、「中国」は81.7%の人が利用している。
前回の訪日観光旅行における宿泊数をみると、「4~6泊」が45.6%で最も多く、3泊以下と合わせて6泊以下が82.6%を占める。宿泊施設は、「ホテル・旅館(洋室)」が67.7%、「ホテル・旅館(和室)」が49.4%と多い。どちらか一方でも利用した人の割合は86.6%になる。また、「ホステル」や「民泊」を利用した人は、それぞれ25.6%、17.9%おり、どちらか一方でも利用した人の割合は37.3%になる。
前回の訪日観光旅行で訪れた都道府県をみると、全体では「大阪府」が47.3%、「東京都」が46.8%と多く、以下「京都府」(34.0%)、「北海道」(26.0%)、「沖縄県」(19.6%)、「九州各県」(17.8%)と続いている。主な旅行目的をみると、「観光名所(自然)を訪れること」が48.8%で最も多く、以下「日本で食事をすること」が45.9%、「買い物をすること」が43.2%、「観光名所(自然以外)を訪れること」が36.7%と続いている。
旅行支出額は、どの国・地域でもばらつきが大きい。例えば、韓国は「8万円未満」が26.2%を占める一方で、「20万円以上」も18.1%ある。中国も「34万円未満」が29.0%を占める一方で、「85万円以上」も24.7%ある。渡航費用を含めた旅行支出額をみると、中国は85万円以上の割合が24.7%を占めるなど、韓国や台湾に比べ総じて多い。いわゆる爆買いは少なくなったとはいえ、中国が日本のインバウンド市場に及ぼす影響は大きい。
主な旅行目的についての満足度をみると、いずれも「不満だった」とする人は少なく、「とても満足できた」、「満足できた」とする人が9割を超えている。利用した施設についての満足度をみても、「宿泊施設」(96.0%)、「交通機関」(94.7%)、「小売店」(94.2%)、「飲食店」(95.4%)のいずれも、満足した人の割合が9割を超えている。日本にまた観光に行きたいかどうかをみると、全体で94.8%の人が、「はい」と回答している。
同調査結果は↓
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings181015.pdf