教育資金贈与信託は教育に「大きく寄与」と回答

 信託協会がこのほど発表した「教育資金贈与信託に関する受益者向けアンケート調査」結果(有効回答数1万1952人)によると、本制度について、利用者の88.3%と9割弱が教育に「大いに寄与している(する)」と回答した。「多少寄与している(する)」(10.2%)との回答を含めると、100%に近い受益者が「寄与している(する)」と回答しており、「あまり寄与していない(しない)と思う」は1.4%に過ぎなかった。

 教育へ寄与している具体的内容(複数回答)については、87.5%と約9割が「教育資金に係る生計の負担が軽くなった(なる)」、次いで、教育について「子どもの将来の選択肢(進学先等)が広がることが期待できる」(56.6%)、「一括して贈与を受けたので、将来の生計の見通しが立てやすくなった(なる)」(39.7%)、「子どもの教育について考える機会が増えた(増える)」といった回答が続いた。

 本制度の申込み理由(複数回答)については、52.3%と5割以上が「教育に寄与するから」、3割以上が「使途を教育目的に限定し、贈与できるから」(36.6%)、「一括贈与できるから」(31.5%)とそれぞれ回答。また、教育資金の利用方法(複数回答)では、利用者の5割以上は「大学・短期大学の学費」(56.3%)、「塾・予備校の費用」(54.8%)、5割弱が「習い事の費用」(48.9%)、「高等学校の学費」(47.5%)とそれぞれ回答した。

 負担軽減に伴う資金の利用方法(複数回答)では、73.4%と7割以上は「さらに充実した教育を受けさせたい」と回答、「将来に備えて資産形成を行いたい」も56.0%と5割以上となった。また、本制度の改善を希望する点(複数回答)としては、利用者の55.4%と5割以上が「領収書が不要な明細書による払出可能金額の拡充」と回答、「支払対象となる範囲の拡充」(38.2%)、「制度終了要件の緩和・撤廃」(29.2%)との回答も多かった。

 同調査結果は↓
https://www.shintaku-kyokai.or.jp/archives/042/201809/report3009-3.pdf