日本政策金融公庫がこのほど発表した「中小企業景況調査」結果(有効回答数583社)によると、中小企業の8月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は、前月から5.9ポイント低下して▲2.0となり、18ヵ月ぶりにマイナス圏となった。最終需要分野別にみると、「建設関連」(前月2.7→▲7.8)や「衣生活関連」(同7.8→▲11.8)、「食生活関連」(同7.0→▲1.0)などで低下している。
今後3ヵ月(8月~10月)の売上見通しDI(過去3ヵ月との比較、「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)については、前月から4.0ポイント低下して3.3となり、3ヵ月連続で低下した。最終需要分野別にみると、「建設関連」(前月13.0→▲0.4)や「衣生活関連」(同▲3.5→▲12.7)、「乗用車関連(二輪車を含む)」(同10.2→9.2)などで低下。唯一、「電機・電子関連」(同4.6→18.1)のみが上昇している。
利益額DI(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は、前月から1.7ポイント上昇して7.2となった。最終需要分野別にみると、「設備投資関連」や「乗用車関連」で上昇。利益水準(最近3ヵ月の実績)をみると、黒字企業割合は前月比1.6ポイント上昇の52.9%、赤字企業割合は同0.6ポイント上昇の13.6%となっている。業種別にみると、黒字企業割合は「運輸業」や「鉄鋼業」、「建設材料卸売業」などで上昇している。
また、販売価格DI(前月比、「上昇」-「低下」企業割合)は、前月から1.3ポイント低下の3.1となり、2ヵ月連続で低下。業種別にみると、「非鉄金属製品製造業」や「金属製品製造業」、「鉄鋼業」などで低下している。仕入価格DI(同)は、前月から2.9ポイント低下の24.1となり、2ヵ月連続で低下。業種別にみると、「食料品卸売業」や「非鉄金属製品製造業」、「金属製品製造業」などで低下している。
そのほか、製造業の従業員判断DI(「不足」-「過剰」企業割合、季節調整値)は、前月から3.8ポイント上昇し、29.5となった。業種別にみると、「一般機械器具製造業」や「窯業・土石製品製造業」、「食料品製造業」などで上昇している。製造業の生産設備判断DI(同)は、前月から1.5ポイント上昇し、8.9となった。業種別にみると、「輸送用機械器具製造業」や「食料品製造業」、「窯業・土石製品製造業」などで上昇している。
同調査結果は↓
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/keikyo_180830.pdf