18年度不交付団体は前年度比2団体増の78自治体に

 総務省は7月24日、各地方公共団体に対する普通交付税の交付額等を決定し、同日、「2018年度普通交付税大綱」について閣議報告した。それによると、地方交付税法第10条の規定に基づき決定した2018年度普通交付税額は、総額で15兆480億円、2017年度当初予算額に比べ3021億円減った。このうち、道府県分が8兆1435億円、市町村分が6兆9045億円。また、交付税に頼らずに財政を運営できる不交付団体が2団体増えた。

 2018年度の交付団体及び不交付団体数をみると、都道府県分は2017年度と同様、交付団体46自治体、不交付団体は東京都のみの1自治体。これに対し、市町村分は交付団体が1641自治体(2017年度1643自治体)に対し、不交付団体が77団体(同75自治体)。この結果、普通交付税不交付団体は前年度より2団体増えたが、190団体前後あったバブル期の1980年代後半の水準には程遠い。

 この2018年度の都道府県と市町村を合わせた不交付団体78自治体は、全国1765自治体のわずか4.4%に過ぎない。都道府県の不交付団体は上記のように東京都のみで、2018年度は、半導体関連企業を抱える宮城県大和市や自動車工場のある栃木県上三川町など8市町が新たに不交付団体となる一方で、群馬県太田市、静岡県裾野市・御前崎市、愛知県高浜市・田原市、大阪府摂津市の6市が交付団体に転じた。

 なお、2018年度地方特例交付金については、都道府県が549億円、市町村が995億円の計1544億円交付される。これは、個人住民税における住宅借入金等特別税額控除の実施に伴う地方公共団体の減収を補塡するため、各地方公共団体の住宅借入金等特別税額控除見込額を基礎として算定するもの。この交付金は、普通交付税の交付・不交付にかかわらず、全地方公共団体が交付対象となる。

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