18下半期転職市場、売り手市場続き求人も増加見込み

 パーソルキャリアが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」が、「転職市場予測 2018下半期」を発表した。それによると、転職市場全体としては2018年下半期も求人ニーズは旺盛で、転職希望者にとってはいろいろな選択肢からより自分に合った仕事を選べる半年間になりそうとみている。年内の転職、2019年に向けての転職を考えている人は情報収集や応募などを始めるとよいとアドバイスしている。

 2018年下半期(7月~12月)の転職市場を11の業界・職種に分けて、動向の予測と注目のキーワードを紹介しているが、11の分野では、増加:5職種([営業]、[人事・経理・法務]、[企画・マーケティング]、[IT・通信]、[電気・機械])、緩やかに増加:4職種([クリエイティブ]、[建築・土木]、[販売・サービス]、[メディカル])、ほぼ変わらない:1職種([化学・素材])、やや減少:1職種([金融])と予測している。

 ITエンジニアや販売・サービス職を中心に求人ニーズが非常に強い状況が続く。求人ニーズの背景には、直接的にも間接的にも、IT化がますます推進されていることがある。企業には、新しい製品・商品・サービスを手掛けて収益を生み出す取組みと、職場環境改善の取組みがあり、そのどちらにもITの力が欠かせない。前者で代表的なのは自動車の自動運転やECサイト拡充などで、後者は少人数で仕事が回るようにする効率化・省力化。

 こうしたIT化によって、IT業界やITエンジニアにとどまらない新しいニーズが生まれてきている。例えば、製造業や小売り・サービス業を始めとしてIT以外の業界でITエンジニアを自社採用、IT対応オフィス(PCさえあればどこでも自席)の提案・施工、事業会社が自社のECサイトや旅行サイトなどWebサービスの企画・立ち上げ、Webサービスの広がりに伴い、問い合わせに対応するコールセンター、などのようなニーズだ。

 「AIに仕事を奪われる」という悲観論が聞かれることもあるが、ITによって新しい仕事の枠が広がっているのも事実。上に挙げたような仕事でなくても、営業、販売・サービス、クリエイティブなどさまざまな分野でデータ活用とITが転職のチャンスを広げるとみられる。データを活用した提案・実行・改善をした経験、IT技術を有効活用した経験がある人は、それを筋道立ててしっかりとアピールできれば、企業からの評価も高まる。

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