産業能率大学が、産能マネジメントスクールが開催する「新入社員セミナー」の参加者を対象に実施した「新入社員の会社生活調査」結果(有効回答数445人)によると、働き方改革の一環として「副業」に対する関心が高まっているが、今年度の新入社員に会社に副業が可能な制度があった場合、利用したいかどうかを尋ねたところ、半数以上の約57%が“利用したい”(「利用したい」+「どちらかといえば利用したい」)と回答した。
同様に、「テレワーク」については、「利用したい」(31.3%)と「どちらかいえば利用したい」(34.5%)を合わせた65.8%が“利用したい”と回答。また、「時差出勤」についても、「利用したい」(49.2%)、「どちらかといえば利用したい」(30.7%)を合わせた約8割が“利用したい”と回答。女性は「利用したい」とする回答が64.5%に達している。こうしたことから、新入社員の働き方に対する多様なニーズがみてとれる。
「年功序列と成果主義のどちらを望むか」を二者択一で尋ねた結果、「成果主義」が55.4%、「年功序列」が44.6%となった。男女別に「成果主義」をみると、男性は53.6%、女性は60.3%で、女性のほうが実力で勝負する成果主義を支持し、昨年度からも3.2ポイント増加している。この設問を始めた2006年度以降では、2007年度を除き、すべて女性のほうが「成果主義」を支持している。
また、「終身雇用制度を望むか」との設問では、「望む」が66.4%、「望まない」が33.6%となった。これは男女別でもほとんど差がないが、「望まない」とする回答は全体の傾向として最低となった2014年度(23.7%)からは次第に増えてきています。これは近年、新入社員が転職をキャリアアップと考えている(「転職から受けるイメージ」は「キャリアアップ」が64.2%)ことからも終身雇用にはこだわらない様子がうかがえる。
目標とする役職・地位については、「社長」(11.0%)、「役員」(17.8%)、「部長クラス」(20.9%)、「課長クラス」(10.3%)、「係長クラス」(2.2%)、「地位には関心がない」(37.8%)となった。特に女性に管理職志向がみられ、“課長以上”(社長、役員、部長、課長)を目指す女性新入社員は2000年度以降初めて4割を超え(41.1%)、なかでも「課長クラス」は15.6%(前年比+8.2ポイント)で2000年度以降最高となった。
同調査結果は↓
http://www.sanno.ac.jp/research/fm3fav00000014h1-att/fresh2018.pdf