マイナビが発表した「2019年卒大学生の就職意識調査」結果(有効回答数1万5894人)によると、同年卒学生の就職観は、「楽しく働きたい」が2001年卒からみても不動の1位を継続しており、今年は3割(33.3%)を超える結果となった。特に文系男子は前年から4.8ポイント上昇し32.1%となっている。前年2位の「個人の生活と仕事を両立させたい」(24.2%)は、順位は前年同様だったが、13年卒以来6年ぶりに前年を下回った。
大手企業志向については、前年比1.7ポイント増の54.5%と上昇。特に理系男子は61.9%に達した。ここ数年の売り手市場と就職環境の好転で大手志向が強まっており、3年連続で前年からの増加が続いた。一方で、回答を細分化してみた場合では、「絶対に大手企業がよい」(11.4%)は同1.0ポイント減で、「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」(43.1%)は前年比2.7ポイント増となっている。
企業選択のポイント(2つ選択)は、「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(38.1%、前年同値)が1位ではあるが、2001年卒(48.2%)と比べると約10ポイント減少している。また、「働きがいのある会社」(13.7%、同1.4ポイント減)は、6年連続で減少し、今年は5位となった。一方「安定している会社」は3年連続上昇して33.0%(前年比2.3ポイント増)に達し、前年に続き過去最高となった。
行きたくない会社(2つ選択)は、「暗い雰囲気の会社」(31.8%、前年比2.1ポイント減)が19年連続の1位だが減少傾向にあり、2位の「ノルマのきつそうな会社」(30.9%)と僅差になっている。「転勤が多い会社」は、全体で前年比1.8ポイント増の19.9%だった。特に文系男子(19.4%、同3.6ポイント増)を中心に増加している。ここ数年増加傾向にあった「給料の安い会社」(14.0%、同0.9ポイント減)は若干減少している。
志望職種は、「営業企画・営業部門」(26.0%)が前年比1.0ポイント減だが9年連続で1位。やはり文系の志望度が高く、文系男子は45.6%と半数近く、文系女子は27.2%と3割近くが志望。「商品企画・開発・設計部門」は文理男女4分類すべてから一定の人気がある。また、海外勤務に関する志向は、文理男女4分類のいずれも5割程度が「海外勤務はしたくない」と回答。特に理系女子は58.7%が海外勤務を望んでいない結果となった。
同調査結果は↓
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