日本政策金融公庫が、従業員20人以下の小規模企業を中心に3月中旬に実施した「信用保証利用企業動向調査」結果(有効回答数3262社)によると、資金繰りDI(前期比、「好転」−「悪化」、季節調整値)は、2018年1~3月期実績ではマイナス幅が前期から1.8ポイント拡大し▲3.7となった。中小企業の資金繰りは、改善傾向に一服感がみられる。来期4~6月期はマイナス幅が同3.1ポイント縮小の▲0.6と改善する見通し。
また、今期(2018年1~3月期)に借入を実施した企業の割合は、前期比1.3ポイント減の23.1%とやや減少。従業員規模別にみると、「0~20人」が同1.1ポイント減の22.1%、「21人以上」は同1.4ポイント増の30.7%。一社当たりの借入金額構成比は、「1千万円以下」が同3.9ポイント増の48.1%、「1千万円超5千万円以下」が同3.7ポイント減の37.7%、「5千万円超」が同0.6ポイント減の14.1%で、平均借入金額は3404万円だった。
今期に借入を実施した企業のうち、保証を利用した企業割合は、前期比2.9ポイント減の54.3%とやや減少。保証利用割合別では、「全額利用」の割合が同4.6ポイント増の41.7%とやや増加した一方、「一部利用」は同7.5ポイント減の12.6%と減少した。次期(2018年4~6月期)における保証利用要請DI(前期比、「強くなると思う」−「弱くなると思う」、季節調整値)は、同0.3ポイント減の1.5と、ほぼ横ばいとなった。
一方、生産・売上DI(前期比、「増加」−「減少」、季節調整値)は、今期は前期比4.8ポイント増の3.8とやや上昇し、プラスに転じた。次期は12.8とプラス幅の拡大が見込まれる。また、採算DI(前期比、「好転」−「悪化」、季節調整値)は、今期はマイナス幅が同1.1ポイント縮小の▲1.8となり、次期は同8.3ポイント上昇の6.5とプラスに転じ、改善が見込まれる。
同調査結果は↓
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/hosyouyouyaku196.pdf