投資を始めたきっかけは「NISAの利用」が最多

 野村アセットマネジメントが発表した「投資信託に関する意識調査」結果(有効回答数2万5764人)によると、2024年における投資家の比率は38%で、前回2022年調査と比べて約1%(約130万人)増加と推計した。年齢別にみると、投資家の比率は20代~40代の世代を中心に増加し、50代以上では減少。投資を始めたきっかけ(複数回答)は、「NISAを利用するため」が36%で最も多く、20代~30代でその割合が高い。

 投資(資産運用)の目的(複数回答)は、「老後資金のため」が54%で最も多く、どの年代でも最も高い。次いで「投資してお金を増やしたかったため」(34%)、「預金金利が低いため」(30%)、「万一に備えるため」(30%)、「資産が増えるのがうれしいから」(21%)などが続いた。「預金金利が低いため」は、20~29歳の18%から70歳以上の40%まで、年代が上がるほど割合が増加している。

 金融商品の取引(売買)形態は、50代までは非対人形式(インターネット取引など人と会話しない形)の利用が多く、特に20代~30代ではその利用割合が約8割に及ぶ。60代以上では対人形式(対面、電話、オンラインなどで人と会話する形)の利用が多い。また、金融商品を売却する理由(複数回答)は、「想定した利益が得られそうなため」(29%)が約3割と最も多く、「生活資金のため」(23%)が続いた。

 2024年における投資信託の保有者比率は18%で、2008年から行っている調査の中で最も高い。保有者比率は、20代~40代で大きく増加し、年代別の保有者比率が平準化した。保有している投資信託の種類(複数回答)は、「全世界株式型」が38%で最も多く、次いで「米国株式型」(30%)、「バランス型」(22%)、「国内株式型」(20%)が続く。「バランス型」は50代以上の保有割合が高く、60代以上ではその割合が最も高い。

 今後購入したい投資信託の種類(複数回答)は、「全世界株式型」が37%で最も多く、次いで「米国株式型」(30%)、「バランス型」(17%)、「国内株式型」(17%)と続き、現在保有している投資信託の種類と同様の傾向がみられた。「どれに該当するか分からない」の割合も31%と高い。なお、投資信託を保有していない理由(複数回答)では、「投資信託を知らないから」が27%で最も多かった。

 同調査結果は

https://www.nomura-am.co.jp/corporate/surveys/pdf/20240418_52B4DE55.pdf