副業年収実態、年間300万円以上稼ぐ副業者は1割強

 国税庁が8月1日に公表した「所得税基本通達の制定について」の一部改正案によると、副業での年間収入300万円以下は事業所得ではなく雑所得となる。同改正案により、副業年収300万円以下の副業者の税負担や今後の副業における話題が、ニュースやSNSなどで報道されている状況にある。そこでパーソルキャリアは、今話題となっている「副業収入300万円」に着目し、副業者を対象に「副業実態調査」(有効回答数1556人)を実施した。

 調査実施にあたり、対象者を絞り込むために、副業者に「どの程度の副業年収があるか」を聞いたところ、副業年収額が「300万円以上」との回答者が全体の13.2%となった。300万円以上の副業年収がある副業者のその額は、「300万円台」が36.0%、「400万円台」が20.5%と、全体の半数以上(56.5%)を占める結果になった。一方、年間「1000万以上」稼ぐ層が11.5%も存在することも明らかになっている。

 副業における業務内容は、「専門性の高い業務」が83.5%を占め、さらに1ヵ月あたりの副業に従事する労働時間は「20時間以上」が54.55と半数以上になった。副業で年間300万円以上稼ぐ副業者は、専門性が高い業務に一定以上の時間を費やして対価を得ていることがうかがえる。なお、具体的な業務内容(複数回答)は、「経営企画」と「商品/サービス企画」が共に21.0%と最多、次いで「新規事業開発/事業企画」(13.2%)となった。

 副業を始めたきっかけ(複数回答)は、最多が「収入を上げるため」(66.0%)だったが、「自身のスキル向上のため」(40.5%)や「自身のキャリアップのため」(20.0%)といった回答も多く、“3つのアップ”を目的にする人が多い。副業して良かったこと(複数回答)は、「収入が上がった」(85.0%)が最多、次いで、「スキルアップが向上した」(75.0%)と「キャリアにつながった」(60.0%)との回答が続いている。

 同調査結果は↓

https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20220929_01/