新入社員の約半数が10年以内に退職予定~マイナビ

 マイナビが運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』が、2022年に新卒入社した男女の新入社員800名を対象に実施した「2022年新入社員の意識調査」結果によると、新入社員の勤続意向年数は、例年どおり、3年以内が約3割(28.3%)、10年以内が51.0%と約半数となった。「働きがいがない」新入社員の約3割は1年以内の退職を検討し、今の仕事に働きがいを感じていない人は「3年以内退職予定」の回答が6割を超える。

 今の会社で働き続けない理由(複数回答)は、男女で明確な差が表れ、男性の上位3は「転職でキャリアアップしていきたい」(33.9%)、「色々な会社で経験を積んでいきたい」(31.7%)、「給料がいまいち」(29.4%)と自身のステップアップに関係する理由が高い。対して、女性の上位3つは「ライフステージに合わせて働き方を変えたい」(43.6%)、「給料がいまいち」(26.0%)、「色々な会社で経験を積んでいきたい」(22.9%)だった。

 女性は働き続けたいという意向だが、“今の職場で”仕事と結婚・子育てのベストバランスを実現させるのは難しいと感じているようだ。また、今の職場の働き甲斐については、「働きがいがある」と回答したのは65.0%だった。どんな時に働きがいを感じるか(複数回答)は、「自身の成長を感じる」(55.6%)が最も高く、次いで「誰かの役に立てたと感じる」(49.8%)など、充足感を得ることに働きがいを感じている傾向がある。

 しかし、現在の職場状況(複数回答)は、「誰かの役に立てたと感じる」が21.5%で理想と現実のギャップが28.3ポイント、「自身の成長を感じる」が29.0%で理想と現実のギャップが26.6ポイント生じており、働きがいの理想と現実にへだたりがあることが分かった。働きがいを感じられていない新入社員は勤続意向が短い傾向もあり、新入社員の定着には「働きがい」を持てる環境づくりが重要となる。

 働きがいを感じている人の勤続意向は、「定年まで」が2割程度(22.5%)となった。働きがいを感じている人でも長期勤続意向の割合が2割にとどまっている理由の一つには、今すぐやめるほどの不満はなく、キャリアアップより自分に合った仕事を求めていることが推察される。一方で、働きがいを感じていない人では、63.9%が「3年以内に退職予定」、74.5%が「10年以内に退職予定」と回答している。

 同調査結果は↓

https://www.mynavi.jp/news/2022/08/post_34624.html