「管理職になりたい」20~30代女性は約3割~博報堂

 博報堂の「博報堂キャリジョ研」が、20~30代男女を対象に6月に実施した「女性のキャリア意識調査」結果(有効回答数700人:うち男性200人)によると、20~30代の女性の管理職意向度は、「なりたい」(11%)、「ややなりたい」(21%)が計32%と、3人に1人にとどまった。対して、男性は56%と過半数を占めている。管理職よりはリーダー意向度は高めだが、同様の傾向で男性の意向は58%に対して女性の意向は42%だった。

 管理職/リーダーになりたくない理由については、20~30代女性は「責任が重くなるのが嫌」(42.1%)、「仕事よりも趣味やプライベートを大切にしたい」(36.85)が4割前後と高く、男女間でスコアの差も大きい。男女の差分が大きいものでは、「目立ったり、人目を引いたりすることになるのが嫌」(女性26.3%、男性12.9%)、「大きな方針や指針を示すことが苦手だから」(女性15.8%、男性3.2%)が挙げられる。

 さらに、「チームを率いることが苦手だから」(女性35.1%、男性22.6%)などがあり、人より前に出て動くことへの抵抗感やチーム運営をしていくことへの不安がうかがえる。また、「理想の管理職・リーダー像」のイメージは、いずれの項目においても女性のスコアが高いという結果になった。管理職やリーダーに求めることが多く、反対に自分がなる場合のハードルの高さにもつながると推察される。

 「理想の管理職・リーダー像」のイメージをトップ3の項目に絞ってみると、ともに「部下やメンバーへの正しい評価」(女性53.1%、男性32.5%)が挙がる。男女の違いとして、女性は「部下やメンバーのモチベーションを上げ、やる気を起こさせることができる」(53.1%)、「常に適切な距離感で、部下やメンバーのことを見守ってくれている」(52.0%)など、“部下自身への育成やケア”を意識している。

 これに対して、男性は「部下やメンバーを信頼し、仕事を任せてくれる」(37.5%)、「部下やメンバーひとりひとりの意見と向き合い、まとめ上げることができる」(31.3%)といった“仕事の円滑な遂行”を意識している。また、管理職・マネージャーになりたい理由は男女ともに「給料やボーナスが上がりそうだから」(女性50.0%、男性44.4%)、「達成感を感じやすいから」(女性40.6%、男性33.3%)が高く、約半数を占めている。

 同調査結果は↓

https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2021/09/h20210922.pdf