スマートフォン決済アプリの利用で納税はいかが!

 スマートフォンを使って納税することが可能になっている。スマホ等にスマホ決済アプリをインストールし、必要事項を登録した上で、アプリの請求書払いを選択し、納付書に印字されたバーコードを読み込んで支払い手続きをする方法だ。すでに東京都等の地方自治体が取り入れている納税方法だが、2022年1月からは国税に関してもスマホ決済アプリを利用した納税が可能となる。

 今までもクレジットカードでの支払いが可能となっており、選択肢が増えて利便性が向上している。例えば、すでに利用可能な東京都によると、自動車税のほか、固定資産税、不動産取得税、個人事業税、法人都民税・法人事業税の納税が可能となっている。クレジットカードで支払う場合には納税金額に応じて手数料(80円~)が必要になる。しかし、スマホ決済アプリを利用した納税の場合には、決済手数料がかからない。

 利用するに当たっての注意点は、利用するアプリによって異なるが、納付書1枚あたりの合計金額が30万円(au PAYは25万円)以下と制限がある。合計金額とは、延滞金・加算金を含めた額をいう。上限金額を1円でも超えると納付書にバーコードが印字されず、スマートフォン決済アプリによる納付ができなくなる。一旦支払い手続きを完了すると、取り消しができないことも注意点の一つだ。

 また、納付書に印字されているバーコードをアプリで読み取る必要があるため、納付書にバーコード印字がない場合には、バーコード印字された納付書を取り寄せる必要がある。特に、すでに口座振替で納税を行っている場合は、口座振替の利用停止手続きを行った上で、納付書を取り寄せなければならない点に注意が必要だ。再度、口座振替を利用する場合には再度申込みが必要になる。

 そのほか、領収証書が発行されず、納税証明書が発行可能となるまで、支払手続き完了から約1週間程度かかる。そのため、すぐに納税証明書が必要な場合や、自動車税種別割の場合で、車検が近い人等すぐに車検用等納税証明書が必要な場合は、金融機関やコンビニエンスストア等の窓口で支払う必要がある。また、支払いの後に領収印のない納付書が手元に残るので、二重払いにならないよう注意が必要となる。