企業の約9割が「忘年会・新年会は開催しない予定」

 「新型コロナウイルス」感染拡大が全国に広がり、第三波が鮮明になるなか、年末年始の恒例行事である忘年会や新年会を、今年は「開催しない予定」の企業が約9割にのぼることこうが、東京商工リサーチが発表した「忘・新年会に関するアンケート」調査で分かった。政府は、感染防止の徹底を前提に「GoTOイート」や「GoTOトラベル」など、消費刺激策を継続しているが、企業は従業員の感染防止に細心の注意を払っているようだ。

 同アンケート調査結果(有効回答数1万59社)によると、忘年会や新年会を「開催しない予定」と回答した企業は87.8%だった。大企業が92.9%、中小企業が86.9%で、規模による差はあるが、9割近い企業がコロナ禍で慎重な年末年始を迎えそうだ。都道府県別では、「開催しない予定」は、「北海道」で93.0%に達した。他の都府県より感染拡大が深刻で、自粛する企業が多かった。

 「東京都」は90.2 %で、9割を超える企業が開催しない意向を示した。新型コロナ感染拡大で、新しい生活様式への対応に取り組んでいた飲食店や、ホテル・旅館などを中心に、年末年始の稼ぎ時に第三波の影響が直撃する可能性が高まっている。企業規模別では、大企業(資本金1億円以上)では、「昨年開催し、今年は開催しない予定」が75.8%、「昨年は開催せず、今年も開催しない予定」は17.2%で、計92.9%が「開催しない予定」だった。

 一方、中小企業(資本金1億円未満、個人企業など)は、「昨年開催し、今年は開催しない予定」が65.1%、「昨年は開催せず、今年も開催しない予定」は21.8%で、合計 86.9%が「開催しない予定」だった。大企業だけでなく、中小企業でも感染リスク予防にシビアに取り組んでいることが分かった。飲食店は、法人需要だけでなく、個人の小規模な忘・新年会の取込みも迫られそうだ。

 同調査結果は↓

https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20201119_02.html