10月消費意欲指数48.1点、9月までの低下に歯止め

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、10月の消費意欲指数は48.1点で、前月比は+1.3ポイント、前年比でも+6.1ポイントと、ともに増加している。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+4.2ポイント、前年比+10.3ポイントと大幅増加の26.3%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(10月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。10月の消費意欲指数は、前月から横ばいになることが多いのだが、今年は前月から+1.3ポイントと微増し、9月までの低下に歯止めがかかった。

 また前年10月は、消費税増税直後で消費意欲が41.9点と冷え込んでいたため、前年比+6.1ポイントと大きく増加する結果となった。今年の48.1点は、例年と比べても高めの指数で、10月としては過去5年で最高値となった。消費意欲指数の理由(自由回答)をみると(昨年の増税の影響を考慮し、2018年と比較)、消費にポジティブな回答では、「買い物をしていない反動・ストレス発散」(18年10月33件→20年10月72件)が増えている。

 次に前月と比べると、秋物の服など「季節的な消費意欲」が増加(20年9月41件→20年10月85件)している。一方、「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」(9月100件→10月63件)、「コロナで外出・買物ができない」(9月164件→10月104件)など、コロナ禍に関連するネガティブな回答が減少していることから、コロナ禍の影響は減り、人々の消費意欲は戻りつつあることがうかがえる。

 カテゴリー別の消費意向については、前年比では16カテゴリーすべてでプラスとなった。そのうち「食品」、「ファッション」、「日用品」、「外食」、「レジャー」、「旅行」など、13カテゴリーで20件以上増加している。また前月比でも、「ファッション」、「外食」、「食品」など、8カテゴリーで20件以上増えており、多くのカテゴリーで消費意向が高まる結果となっている。

同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2020/09/202010.pdf