8月の消費意欲指数、上昇傾向から一転マイナスに

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、8月の消費意欲指数は49.5点で、前月比は-2.3ポイント低下、前年比は-0.2ポイントのほぼ横ばいとなり、6月から続いた上昇傾向から一転、前月比マイナスとなった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比-7.0ポイント、前年比-3.2ポイントの25.9%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(8月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。消費意欲指数のでは、コロナ禍に関連した回答のうち、消費にポジティブな回答は、前月から100件以上減少 (7月216件→8月104件)する一方、消費にネガティブな回答は増加(同290件→320件)している。

 詳しく内訳をみると、消費にポジティブな回答では「自粛の反動で外出・買い物がしたい/我慢していた消費をしたい」が大きく減少(7月129件→8月54件)し、消費にネガティブな回答では「(ボーナスや給付金で)すでに買った/特に欲しいものはない」が増加(同月237件→300件)するなど、自粛中に抑制していた消費欲求が一旦落ち着いたことが、8月の消費意欲指数低下の一因となっているようだ。

 加えて、「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」(7月67件→8月77件)や「コロナで外出・買物ができない」(同月109件→127件)などが増えており、コロナ再拡大への不安も、消費意欲低下に影響を与えているようだ。また、カテゴリー別の消費意向は、「ファッション」、「外食」、「家電・AV」などを中心に、16カテゴリー中11カテゴリーが、前月から20件以上減っている。

 消費意欲指数を男女別にみると、男性48.8点、女性50.2点となり、前月と比べ女性の指数低下(男性-0.6ポイント、女性-4.0ポイント)が目立つ結果となった。消費意欲指数の理由で、コロナ禍に関連した回答のうち、消費にポジティブな回答は、前月比で男性-30件、女性-82件、消費にネガティブな回答は、前月比で男性±0件、女性+30件と、女性のほうがよりポジティブな回答が減り、ネガティブな回答が増える結果となった。

同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/202008.pdf