平成の消費観・消費行動に影響を与えたものランキング

 博報堂生活総合研究所はこのたび、「消費1万人調査」を行った。この調査では、全国の15~69歳の男女1万人に、買い物・消費に関する価値観や行動について聴取。今回の発表は、第一弾「平成の消費観・消費行動に影響を与えたもの」編。平成に登場した商品・サービス・政策・流行などを生活者に提示し、「自身の買い物や消費、お金のやりくりに対する考え方・行動に大きな影響を与えたと思う」と回答したものの調査結果を発表した。

 それによると、全体ランキングの1位は、2位以下に約9ポイントの差をあけて「携帯電話・スマートフォン」(46.3%)となった。1位「携帯電話・スマートフォン」、2位「インターネット通販」(37.6%)、4位「100円均一ショップ」(35.7%)については、男女すべての年代で10位以内。6位「電子マネー」(22.7%)、7位「ファストファッション」(22.4%)についても幅広い性年代で10位以内となった。3位は「パソコン」(35.9%)。

 年代別にみると、30代以下では「SNS」、「フリマアプリ」が上位にランクイン。10代(15~19歳)では「無料で利用できる音楽・動画・写真などのアプリ・サービス」(20.5%)、「インフルエンサー」(19.9%)も10位以内と、スマートフォンの影響の大きさがうかがえる。40代以上では「消費税増税」、「消費税導入」、「阪神淡路大震災・東日本大震災」が上位となり、若い世代に比べて社会・経済からの影響を大きく受けているようだ。

 男女差の大きい項目をみると、男性では、「パソコン(男性2位:39.3%、女性5位:32.5%)」、「コンビニエンスストア(男性6位:20.6%、女性15位:16.1%)」など、便利な買い物を実現したものがある。女性では、「100円均一ショップ(男性4位:31.5%、女性2位:39.9%)」、「ファストファッション(男性7位:18.3%、女性6位:26.7%)」、「フリマアプリ(男性21位:10.9%、女性12位:18.7%)」といった、安価でお得な買い物に票が集まった。

 また、「断捨離(男性14位:15.2%、女性4位:33.1%)」は男性よりも20ポイント近く高い値となったほか、10~60代のすべての年代で10位以内となっている。なお、同調査は、個人間取引や中古品売買の増加、所有せずに定額で利用するサービスの登場など、生活者をとりまく消費環境が大きく変化するなかで、生活者の買い物・消費に関する価値観や行動がどう変わったのか調査したもの。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/shohi-release1.pdf