全国社長の出身大学、「日本大学」が9年連続トップ

 東京商工リサーチがこのほど発表した「2019年全国社長の出身大学調査」結果によると、2019年の全国社長の出身大学は、今年創立130周年を迎え、約118万人の卒業生を輩出する「日本大学」が調査開始から9年連続でトップを維持した。卒業生が圧倒的に多く、唯一の2万人超え。次いで、2位が「慶応義塾大学」1万650人、3位が「早稲田大学」1万441人と続き、出身社長数が1万人を上回ったのは、上位3校まで。

 以下、4位に「明治大学」8525人、5位に「中央大学」7807人、6位に法政大学6296人と、東京に本部を置く大規模私立大学が続く。関東以外では7位に「近畿大学」、9位に「同志社大学」の関西勢2校が入った。社長数の上位9校まで順位の変動がなかったが、10位に「東京大学」3953人(前回11位)が入った。国公立大学がトップ10に入ったのは、調査を開始以来、東京大学が初めてのこと。

 国公立大学で上位50に入ったのは、東京大学のほか、21位「京都大学」2488人、22位「大阪大学」2361人、23位「北海道大学」2210人、27位「九州大学」2000人、29位「東北大学」1931人など旧帝大を中心に、32位「神戸大学」、34位「広島大学」、42位「千葉大学」、43位「名古屋大学」、と10校がランクイン。10校のうち、5校が前年より順位を上げ、他の5校は同順位を維持して堅実さが目立った。

 都道府県別では、日本大学が20都県でトップを占めた。宮城県を除く、東北と関東全都県でトップに立ち、東日本の21都道県のうち、17都県(構成比80.9%)で首位を占め、圧倒的な存在感を見せた。日本大学出身の社長数が地元大学を上回った要因は、(1)卒業生が118万人超のマンモス大学、(2)全国各地の付属校・系列校から地方の企業経営者の子息、子女が大学へ進学し、卒業後に事業を継承、などが背景にあるとみられている。

 日本大学が圧倒的な強さを見せた東日本と対照的に、西日本(北陸以西)で日本大学がトップに立ったのは、香川県、高知県、宮崎県の3県(構成比11.5%)にとどまった。それ以外の23府県は、県内もしくは同じ地方に本部を置く大学が上位を占めた。西日本の各県トップには地元の国立大学が目立った。西日本では26府県のうち、10県(同38.4%)で国立大学が首位に立ち、約4割にのぼった。

 同調査結果は↓

https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20191024_01.html