退職時、半数以上が「本当の退職理由」を伝えず

 エン・ジャパンが、運営する社員・バイト求人サイト『エンゲージ』上で実施した「本当の退職理由調査」結果(有効回答数5168人)によると、これまで退職経験がある4658名が退職時に、会社に伝えなかった“本当の退職理由”があるかどうかは、54%が「ある」と回答した。伝えなかった理由(複数回答)は、トップが「話しても理解してもらえないと思ったから」(46%)、次いで「円満退社したかったから」(45%)だった。

 伝えなかった理由に関しては回答者から、「何も変わらないと思っていたし、辞める決心がついていたため伝える意味がないと思った」(20代男性)や、「退職以前の面談で、会社に対する不満を言ったことがあったが聞いてもらえなかったため」(20代女性)、「有給取得を申請したところ、理由をしつこく聞かれたり、威圧的な態度で迫られた経験があり、退職時も同様の態度を取られることに懸念があった」(30代男性)などの声が寄せられた。

 退職時に、会社に伝えた退職理由(複数回答)は、「別の職種にチャレンジしたい」が22%で最も多く、次いで、「人間関係が悪い」(21%)、「家庭の事情」(21%)、「自身の病気・怪我」(16%)などが続いた。退職時に「会社に伝えなかった“本当の退職理由”がある」との回答者が、会社に伝えなかった本当の退職理由(複数回答)については、「人間関係が悪い」が46%で最も多かった。

 次いで、「給与が低い」(34%)、「会社の将来性に不安を感じた」(23%)、「評価・人事制度に不満があった」(22%)、「社風・風土が合わない」(21%)などが上位に挙げられた。会社に伝えた退職理由、第1位の「別の職種にチャレンジしたい」(22%)は、本当の退職理由では第9位(6%)。第2位の「家庭の事情」(21%)は、本当の退職理由では第12位(3%)となり、本音とは差異があることがうかがえた。

 なお、退職代行サービスの認知度については、74%が「知っている」と回答。今後の利用意向についは、「使ったことがあり、今後も使いたい」が1%、「使ったことがあるが、今後使いたいと思わない」が2%、「使ったことはないが、今後使ってみたい」が22%、「使ったことがなく、今後も使ってみたいと思わない」が75%だった。利用経験はわずか3%とごく少数にとどまることが分かった。

 同調査結果は

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38267.html